ISBN:4104596019 単行本 伊坂 幸太郎 新潮社 2003/04 ¥1,575
半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。
第129回直木賞候補作。
個人的には、久々の大ヒットなのだが、このレベルでも受賞は出来ず。ミステリーらしさが薄く、展開や結末まで予測出来てしまう点が敗因か!? この回は石田衣良と村山由佳で二枠埋まってしまったので仕方が無いが、これより後も、一枠だけの時に限って弱めの作品がノミネートされて延々と受賞出来ず。ミステリー畑の作家に対して異様に厳しい直木賞とはいえ、もっとしょうもない作品にも受賞させているのだから、いい加減、伊坂にもあげて欲しいものである。正直、選考委員は女に甘いので、もし伊坂が若い美女ならもう受賞していると思う。
随所に鏤められた、韻を踏んだりする言葉遊びもなかなかのもの。言葉のひとつひとつをとても丁寧に紡いでいる。素晴らしい! 帯に書かれた絶賛の言葉にはいつも騙されるので、また駄作なんだろうと思っていたら、いい方向に裏切られたので良かった。
コメントをみる |

頭文字[イニシャル]D VOLUME-3
2005年2月22日 アニメ・マンガ
DVD エイベックス・ディストリビューション 2000/05/31 ¥6,090
高橋啓介を破った拓海の前に、新たなる敵が登場。今度は「妙義ナイトキッズ」No.1の中里毅。しかし!国産最強クラスのスカイラインGT―Rだって、神業とも言えるテクニックで抜かしてしまいます。豆腐屋トレノでそこまでするなんて、気分爽快です。
そういえば、遥か昔、峠に走り屋を見に行った事があるのですが、ガードレールやコンクリートの壁ギリギリまで攻めてきて、迫力ありました。場所は、京都から滋賀へ抜ける山の中。恐らく、今でも夜な夜な同じ光景が繰り広げられているのでしょう。
で、そろそろ戻ろうと思って峠の駐車場を出ると、スカイラインがついてきた!あぅ~、おいら走り屋じゃないです。勘弁してくれ〜。そう思いましたが、愛車の姿は見た目フェラーリ(に似ているかもしれない実は国産車)!どう考えても、そんなところにいたら、走り屋にしか見えません。
仕方がないので、急加速して振りちぎって逃げました。いやぁ、相手が中里毅じゃなくて助かりました。隣に乗っていた連れは、顔面蒼白になっていました。ごめん。
高橋啓介を破った拓海の前に、新たなる敵が登場。今度は「妙義ナイトキッズ」No.1の中里毅。しかし!国産最強クラスのスカイラインGT―Rだって、神業とも言えるテクニックで抜かしてしまいます。豆腐屋トレノでそこまでするなんて、気分爽快です。
そういえば、遥か昔、峠に走り屋を見に行った事があるのですが、ガードレールやコンクリートの壁ギリギリまで攻めてきて、迫力ありました。場所は、京都から滋賀へ抜ける山の中。恐らく、今でも夜な夜な同じ光景が繰り広げられているのでしょう。
で、そろそろ戻ろうと思って峠の駐車場を出ると、スカイラインがついてきた!あぅ~、おいら走り屋じゃないです。勘弁してくれ〜。そう思いましたが、愛車の姿は見た目フェラーリ(に似ているかもしれない実は国産車)!どう考えても、そんなところにいたら、走り屋にしか見えません。
仕方がないので、急加速して振りちぎって逃げました。いやぁ、相手が中里毅じゃなくて助かりました。隣に乗っていた連れは、顔面蒼白になっていました。ごめん。
「ヤフー」だけが知っている―「革新的」ビジネス展開と、衝撃のBB戦略とは
2005年2月21日 読書ISBN:4413033507 単行本 坂爪 一郎 青春出版社 2002/06 ¥1,365
インターネット・ビジネスの先頭を走るヤフー・ジャパンとはどんな会社なのか、いま何を考え、どこへ向かおうとしているのか。孫正義、井上雅博ら中心人物をはじめ綿密に取材し、転機を迎えた経営の核心に迫る。
ああ、そういえば、こんな本も買ったなぁ。
本棚の整理をしていたら出てきたよ・・・。
それにしても、ビジネス書って古くなると価値がなくなるな。
これ、もういらないから古本屋にもって行こう。
そう思った一冊。
ISBN:4881356658 単行本 田中 真知 翔泳社 1998/11 ¥1,995
Mars holds a special fascination for us, because it is the most Earth-like planet we’ve yet encountered. As we continue to explore the red planet, geological evidence mounts that long ago water flowed freely across its surface, begging the question: If there was water, was there life? Graham Hancock thinks so. In fact, Hancock, a former journalist and the author of several books, including Fingerprints of the Gods, believes that certain formations on the Martian surface are the remnants of an ancient civilization--one strikingly similar to ancient Egypt--that was destroyed by a cataclysmic deep impact. Further, Hancock claims that NASA’s reluctance to give credence to "The Face," "The Pyramids," and other things people see in images of the Martian surface is evidence that the U.S. space agency is motivated by cold war paranoia and mistrust. Hancock seems to be more fair-minded than many NASA critics, stating that, "what we see is a mindset, here, not a conspiracy." And indeed, one is hard-pressed to imagine why NASA isn’t agreeing wholeheartedly with Hancock, since his ultimate point is that we should be paying more attention to our planetary neighbors and the skies above, lest we suffer the same fate as the Martians. Hancock raises many intriguing questions in this synthesis of unorthodox Mars theory, but those looking for applications of Ockham’s razor had best search elsewhere--Hancock’s theories require a leap of faith as surely as NASA’s do. --Therese Littleton
死の星と化した第四惑星。
かつて、生命が存在していた可能性のあるこの星は、遥か昔に巨大天体の襲撃を受けた。もし何者かが存在していたとしても、この大災厄を生き延びることは不可能であった。その痕跡は、ヘラス、イシディス、アルギュレという太陽系最大の3つのクレーターに残されている。
そのクレーターの大きさから予測すると、ヘラスには直径100km、イシディスには直径50km、アルギュレには直径36kmの天体が衝突している。6500万年前にユカタン半島に落下し、恐竜を滅亡させたとされる巨大隕石すら直径10kmであった事を考えると、火星に起こった惨劇は、まさに致命的と言えよう。
衝突による衝撃波は惑星裏側まで抜け、地軸を狂わせ、惑星表面を1/4周もする深さ7000メートルの巨大な亀裂も発生した。
恐ろしい事です。まさにアルマゲドン状態。
で、この惨劇が地球に起こる可能性もあるという事実。
なにかが落ちてきそうになったら、ブルース・ウィリスに掘ってもらわないとな・・・。
こころがホッとする考え方―ちょっとしたことでずっとラクに生きられる
2005年2月20日 読書ISBN:4883990753 単行本 すがの たいぞう すばる舎 2000/08 ¥1,470
こころにも息抜きは必要です。人のこころは悩みやすくできています。だから、こころにも息抜きが必要です。本書には、疲れたこころを癒す「処方箋」を満載。一読すれば、きっとあなたも「ホッ」として、気持ちがラクになってくるのを感じるでしょう。
こころにも息抜きは必要です。疲れたこころを癒す「ちょっとしたこと」をぎっしり詰め込んだ「処方箋」を満載。疲れたこころにいっぷくのリラックスタイム。
鮫は、絶えず泳ぎ続けていないと死んでしまう。
でも、泳ぎ続ける事は非常に疲れる。
一生の間、ずっと泳ぎ続ける鮫を尊敬したい。
そして、余裕の無くなった日本人(特にその半分、消耗品のほう)は、鮫に似ている。
24時間戦う(働く)事を要求され続ける。
第二次世界大戦中に総統閣下が将兵に要求した事は、勝利か死。
今の日本の兵士(労働者ともいう)に要求される事は、労働か死。
働いて過労死するか、働かずに社会的に死ぬか、そのどちらかなんだよ。
荒んだ心で読んでも、こころはホッとしませんでした・・・。
神々の遺伝子―封印された人類誕生の謎
2005年2月20日 読書ISBN:4062094762 単行本 仁熊 裕子 講談社 1998/11 ¥2,415
人間は[神々]の末裔なのか!?
高度な古代文明を築き上げた人間と現代人は、はたして同じ人類(ホモ・サピエンス)なのか?古代シュメール文明の科学的分析から導き出された衝撃の結論!「神の遺伝子をもつ人間」はどこへいったのか?
「著者の主張は、[神々]と呼ばれる存在が、20万年前に遺伝子工学を利用して現世人類を創造したということである。その主張は古代シュメールの文献に基づいている。著者はそれらの文献を聖書と照らしあわせ、さらに天文学、考古学、人類学、遺伝学などさまざまな分野から検討し、持論を展開している。そして、地球の誕生、高度な古代文明の謎までもが明らかにされた。その内容は実に多岐にわたり、かつ詳細まで掘り下げられ、読者の興味をひきつけてやまない」――(訳者あとがきより)
人類が何から、どうやって進化したのかは未だに謎である。猿の様な生き物から人類に至る間の動物が発見されていないのだ。これをミッシングリンクと呼ぶ。
はじめ人間で例えると、こうだ。
サル→ドテチン→はじめ人間
この、ドテチン型類人猿に相当する生命体がいないのだ。一時期、人類の祖先は水中で生活したため、その部分の動物の痕跡が見つからないのだという説もあるが、今のところ謎に包まれている。極めて短期間で人類への進化が行われたとされる説もある。そういえば、ゴンの父ちゃんの父ちゃんは、ドテチンみたいな類人猿だった。まさに、はじめ人間である。
本書は人類が神々の遺伝子工学により生まれたのだという大胆な主張。いや、恐ろしくトンデモ本的な展開。そうすると、神々とは地球外知的生命体?
その痕跡を、残された古代文明の遺物を巡って考察する。それにしても、クフ王のものとされる大ピラミッドの絵が、それよりも遥かに遡る時代のパレットに描かれていたり、スフィンクスに降雨による侵食跡があったりと、謎は深まるばかり。これらのものが造られたとされる紀元前2500年頃は、すでに乾燥期。スフィンクスが雨に打たれていたのだとすれば、エイジプトに雨が降っていた紀元前9000年〜1万1000年前まで、建造された年代を過去へ遡らねばならなくなる。
歴史学者が自らに都合の良い年代をあてはめ、我々はそれを常識として習うのだが、それらが真実でない可能性は大いにあるのだ。人類発生時期とされるのは3万年前だが、アフリカで10万年前の鉱山跡が見つかっている。人類がその時代にまだいなかったのだとしたら、鉱山は一体、誰が掘ったのだ?ネアンデルタール人か!?
ISBN:4062123320 単行本 恩田 陸 講談社 2004/03 ¥1,785
「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」
亡き祖母の奇妙な遺言に従い、「魔女の館」と噂される洋館に、理瀬は、やってきた………。
「魔女の家」と噂される洋館に隠された秘密…。「自分が死んでも理瀬が半年以上住まない限り、家は処分してはならない」という亡き祖母の遺言の意図とは? 洋館の周りで次々に事件が! 『メフィスト』連載を単行本化。
はぁ、失敗しました。
なんだかよくわからない部分の多い話で、続編あるよね?
なんて思っていたら・・・。
これ、『麦の海に沈む果実』の続編なんですね。
読んでないよ、その話・・・。
この『黄昏の百合の骨』だけでも楽しめない事はないだろうけど、前作読まずにこれを読むなら、きっと、面白さの何割かは減るに違いないだろう。仕方がないので、今からでも前作を読んで、頭の中で話を結合させる作業をしようと思ったら・・・。
貸し出し中・・・。
ISBN:4198614423 単行本 宮部 みゆき 徳間書店 2001/11 ¥1,680
悪夢のなかで追いかけられたり、逃げようとするのに体が動かない…。そんな時、悪夢からすくいだすのがD.B(ドリームバスター)。16歳のシェンと師匠のマエストロが、あなたを救うために闘う愛と冒険の物語。
別の世界のある事故により、凶悪犯がこちらの世界に逃げ込んだ。だが、凶悪犯は実体を失い、人々の精神に寄生する。夢の中に侵入して、そいつらを退治するのがドリームバスター。
う~ん、なんだか題材が宮部みゆきっぽくないですなぁ。宮部=ミステリィって感じなのですが、これはなんだかファンタジー入ってますな。見た目的にも・・・。この題材でライトノベル系の作者が書いたら、本当にくだらない話で終わってしまいそうです。
読みやすいのだけど、なんだか物足りないのは・・・。そう、シリーズになって、どんどん話が繋がって行くからですね。まだまだ話は序盤といったところです。今後の展開に期待。
ISBN:4309473946 文庫 田崎 真也 河出書房新社 2000/03 ¥546
心から楽しんだギリシアのワイン祭りや、最上の想い出を演出してくれたワインのこと、ヴィンテージポートを開ける秘策など、ソムリエとして世界の頂点をきわめた著者の至上の体験。巻末エッセイ=岸朝子
世界ソムリエコンクール、初出場は飛び入り参加で予選落ち。その時の口惜しい思いがバネになったかも知れません…。心から楽しんだギリシアのワイン祭りや、最上の想い出を演出してくれたカロン・セギュール、さらにはヴィンテージ・ポートを開ける秘策など、ソムリエとして世界の頂点をきわめた著者による、とっておきの話12章。
『永井美奈子』とくれば、『田崎真也』も一冊いっとかないとダメでしょう。
そんな事はないか?
ワイン会に、一人だけ自分専用の金魚鉢みたいなグラスを持参するウザイおやじがいた。お前はシャア少佐かっての!!しかも、少佐ほどかっこよくない。むしろ、マ・クベ大佐をワインおたく爺いにしたような感じだ。みんな、用意されたグラスでワインを楽しんでいるのに、なんだかそいつだけが一人浮いている。みんなで楽しくワイン会、されどおやじはワイン道。
お茶に例えるなら、ティータイムにクッキーでもつまみながら楽しく過ごすのはお茶会。しかし、着物着て、「結構なお手前でした」なんて茶器持って言っているのは茶道ですよね。
そう、妙な形式に憑りつかれない為に、ワインの海で溺れてしまう前に是非とも一読しておいて欲しい。そんな一冊です。飲んで美味しかったら、楽しかったらそれで良いのです。絶対に、こんな金魚鉢おやじみたいなイヤな奴にはならないで欲しいのです。
永井美奈子のベランダでワイン
2005年2月14日 読書ワインとの出会いや、テレビ番組「わいん好き」をソムリエ世界チャンピオン・田崎真也と一緒に担当したこと、ワインエキスパートの資格を取ったこと等のエピソードを交え、永井流ワインの楽しみ方を紹介する。
やや小さめの本で、黄色くお洒落に可愛らしく纏まっていますな。ワインが好きな人よりは、永井美奈子が好きな人の為の本。そういえば、田崎真也と番組に出てたなぁ。ワインってどんな感じだろう? という程度で読むならOKですが、きちんと知りたい人向きではないような……。
ワインに興味がある方なら★★
永井美奈子に興味がある方なら★★★★
ベランダに興味がある方には★
コメントをみる |

地球外知性体―宇宙物理学、探査40年の到達点
2005年2月12日 読書ISBN:487712053X 単行本 桜井 邦朋 クレスト社 1997/05 ¥1,680
夜空に輝く星々が私達の太陽で同類であるならば、私達と同じような知性を持った存在が暮らしているのではないか。「彼ら」はどこにいるのか? 宇宙物理学と生命物理学の両面から、ETI研究の成果に迫る。
未だ、人類以外の知性体の痕跡は何ら認めらないが、この銀河系だけで、太陽の様な恒星が2000億もあるというのだから、きっとどこかに、何かはいるのだろう。むしろ、これほど広大な世界(宇宙)の中で、この地球にしか知性が存在しないなんて驕りを平気で言いきる宇宙人否定派の論拠を知りたい。
ただ、肯定派のほうも、自説を証明する為には、現在の科学技術があまりにも拙いので、まだまだ時間がかかりそうである。考えて見れば、地球人は未だにお隣はおろか、自分の庭先すら行けないのだから……。いや、月にしか行けないなんて、玄関くらいまでしか行ってないよね、きっと。
太陽を野球のボールくらいの大きさに例えて、それをアメリカの西海岸に置くと、それに一番近い次のボールは、アメリカの東海岸に転がっているらしい。広大すぎる世界に圧倒されてしまう。
今、人類は懸命に玄関から外の世界に出て行こうとしている。ふと、ロシア人天才科学者の言葉を思い出した。
地球は人類のゆりかごである。
しかし何人たりともゆりかごの中で一生を過ごすことはできない。
コンスタンチン・エドアルドビッチ・ツィオルコフスキー
コメントをみる |

神々への階―超古代天文観測の謎
2005年2月11日 読書ISBN:453714002X 単行本 宇佐 和通 日本文芸社 1999/10 ¥1,680
超古代遺跡が明かす"天空の叡知"と神秘。神に近づこうとしていた古代人の天体観測の営みと驚くべき科学を天文考古学の権威が興味深く解説。
古代ケルトのストーンヘンジ、古代インカ文明の山岳都市クスコ…超古代遺跡が明かす「天空の叡知」と神秘。神に近づこうとした古代人の天体観測の営みと驚くべき科学を興味深く解説する。
こちらは数段まともな、古代文明に関する書籍。ストーンヘンジなどを題材に、超古代の驚くべき天文観測技術に迫る。昔の人々は凄いです。天体望遠鏡もシャトルも無しで、よくこれだけの天文知識を得たものだと感心してしまう。
超古代文明論―オーパーツが証す神々の存在
2005年2月11日 読書ISBN:4198607761 単行本 南山 宏 徳間書店 1997/11 ¥1,680
すべての迷妄をひらき、文明論の新しい地平を提示する、作家の想像力と研究者の実証が結実した書。いまだ解明されていない古代遺跡の謎の数々、オーパーツを巡って、直木賞作家と超常現象研究家が縦横無尽に「神々の指紋」を検証する。すべての迷妄をひらき、文明論の新しい地平を提示する知的興奮の書。
帯にかつてこれほど刺激的な知的興奮に満ちた本があっただろうか? なんて書いてあるけれども、他にいくらでもあるから(笑)。
世界中に散らばるオーパーツ。恐竜土偶、黄金シャトル、水晶髑髏、ピリ・レイス地図などなど。興味深い内容だけど、著者が胡散臭いのでトンデモ本に思えて仕方がない。なんだか、とってもアヤシゲな一冊だった。やはり、グラハム・ハンコックの方が面白い。
「砂漠には、ミイラとサソリのお化けも眠ってるんでし」
それ、どこかの映画の話では……。
わが心の小説家たち(平凡社新書001)
2005年2月6日 読書ISBN:4582850014 新書 吉村 昭 平凡社 1999/05 ¥672
森鴎外、志賀直哉、川端康成、岡本かの子、平林たい子、林芙美子、梶井基次郎、太宰治──最も敬愛する小説家たちの文章の魅力を語りつくす。吉村昭版「名作案内・小説入門」。
あまり歴史小説は読んで来なかったので、本書を買うまで吉村昭の名前すら知らなかった。この方が解説すると、過去の文豪の作品も興味が沸いて来る。
追記
つい最近購入した気がするのに、いつの間にか月日が流れ、吉村昭もこの世界からいなくなってしまった。
コメントをみる |

図説 失われた聖櫃(アーク)
2005年2月5日 読書ISBN:4562028807 単行本 Herman Vuijsje 原書房 1996/12 ¥1,835
紀元前587年、エルサレム神殿破壊の折、ユダヤ教世界で最も重要な聖遺物、聖櫃が消えてしまった…。十戒の石板を納めた聖櫃、神々の足跡を辿る、謎と神秘への旅。
目次
1 失われた聖櫃を求めて
2 死海文書の秘密
3 トリノの聖骸布の謎―聖骸布は本物か
4 巡礼の道―不思議な再生
5 聖杯を求めて―聖杯城モンセギュール伝説
6 ヘントの祭壇画―盗まれた「神の小羊」
あれですよ、あれ!
そう、ハリソン・フォード扮するインディ・ジョーンズ博士が捜し求めた超古代兵器?です。それを狙うナチス・ドイツも現れたりするから、もう大変。
その失われた聖櫃(アーク)を求めての旅と考察。いろいろとオカルト要素の多い本ですが、読み物としてはなかなかです。結局、水曜スペシャル探検隊の如く、結論は出ないのですが、無駄に男のロマンをかきたてられます。
星々の海を渡ったり、失われた超古代文明に想いを馳せる男。
今日のおかずの材料が安く手に入るスーパーを捜し求める女。
実は、男のほうが女よりも夢を見ている気がするのですが、気のせい?
男は花を、女は団子を見つめている。
聖櫃、本当にアメリカの倉庫に眠っていたりして……。
クローバル・リテイラー―日本上陸を開始した巨大流通外資
2005年2月4日 読書ISBN:4492554033 単行本 為広 吉弘 東洋経済新報社 2001/03 ¥1,890
コストコ、カルフール、ブーツ、セフォラ、メトロなど日本市場に参入し始めた国際流通資本。その経営手法、事業展開のインパクト、激変する列島流通地図を描く。
世界的な流通再編の波が日本をも飲み込もうとしていますが、この後どうなる事やら・・・。世界第二位のカルフールは、どうやら撤退しそうですが、入れ替わりに最強のウォルマートがやってきそうで心配です。
日本は欧米と客層が違うし、大丈夫だよ。なんて暢気な事を言っている場合ではありませんね。つい最近も、ブラジルで一気に100店舗以上の大量出店をしたこのモンスターは、虎視眈々と日本を狙っています。
超巨大企業によって、生活が豊かになる事はあり得ないだろうし、百害あって一利無し的な状況に陥らない事を願います。まぁ、この国は仮にも資本主義国家の一員であるという建前なのだから、少しぐらい巨大資本の波に揉まれて、官僚と規制に守られた惰弱な日本企業を叩き直したほうがいいのかも知れない。
叩かれて即死する可能性大だけど・・・。
コメントをみる |

ISBN:4344003950 単行本 山田 悠介 幻冬舎 2003/09 ¥1,155
「ねえ、親指さがしって知ってる?」由美が聞きつけてきた噂話をもとに、遊び半分で死のゲームを始めた武たち5人の小学生は、女性のバラバラ殺人事件に端を発した呪いの渦に巻き込まれる。
「バラバラ殺人事件」と奇妙な儀式の噂話をもとに、武たち5人が遊び半分で始めた「親指さがし」。が、終わって目を開くと一人の姿がなかった。それから7年後、武は噂の事件が事実だったことを知り…。戦慄のリアル・ホラー。
子どもの頃にやった他愛の無いゲーム「親指さがし」。そこから恐ろしい事件が起こるのですが・・・。ホラーとしての切り口、内容はなかなか良いんだけど、やはり作者としての力量不足が文章に出てしまっている感じを拭えない。
なんというか、ホラーなのにドロドロした部分がなくて、まるで赤川次郎を読んでるようなライトノベル感覚。で、当然ですが赤川次郎には及ばない。
『リング』を赤川次郎ノリで書いたらこんなん出ましたぁ!って感じの仕上がりです。もっと深みと奥行きがある文章なら、きっと良作になっていたハズなのに、残念です。
これ、この内容のままで坂東眞砂子あたりが書いたら、怖い話になったと思うよ。
テレビゲームと子どもの心―子どもたちは凶暴化していくのか?
2005年2月2日 読書「ドラゴンクエスト3」が発売されて以来、テレビゲームの悪影響論は一定の周期を保ち、様々な形で取り沙汰されてきた。「5年周期説」の過渡期である現在、悪影響論争は収束したかにみえるが…。論争の真偽を問う。
一見、『ゲーム脳の恐怖』のようなテレビゲーム否定の書に見えるが、著者は容認派である。まだまだデータが乏しいうちに、根拠もなく否定してしまう風潮は眉唾物である。それは、テレビゲームだけに限らない。
コメントをみる |

ISBN:4062122065 単行本 島本 理生 講談社 2004/01/29 ¥1,365
デビュー作『シルエット』で17歳の等身大の恋の痛みを描いた島本理生が贈る、傷ついた女性の静かな再生の物語。恋を失った主人公と友人たちとの交流、そして少女から大人へと脱皮していく心の成長を繊細な筆致でつづる。デビュー作から受け継がれた、著者のやさしい目線と細やかな感性が光る1作である。
恋人に別れを告げられた痛手から、自棄になっていた主人公の「わたし」。友だちの部屋を借り、期間限定の独り暮らしを始めたが、いつまでも失恋の記憶は拭えないままだった。そんな主人公に新たな風を送ってくれたのは、高校時代の同級生キクちゃんと、キクちゃんの家族だった。ガテン系の父、中学生の弟、そして主人公の悲しみを知ったうえでそれを受け止めてくれる兄の雪生。本当の家族のように親しくしてくれる一家に見守られ、終わった恋を整理しながら、次第に主人公は癒されていく。
堕ちていくだけだとわかっていても深みにはまってしまう恋を「森」にたとえ、著者はその鬱蒼とした「森」と、陽気な友人一家の様子を対比させて描く。また、無骨な実父や、友人に付きまとっている元恋人の青年、アルバイト先の人々などの存在も生き生きと描写されており、重くなりがちなテーマを扱った本書に、ユーモラスな味を添えている。些細なエピソードを積み重ねることによって、10代の女性の日常と、ふとした瞬間の感情の揺れをうまく描き出した作品となっている。(砂塚洋美)
第130回芥川賞候補作。
えーっと、前回読んだ『リトル・バイ・リトル』より後に書かれているので、ややストーリーの完成度は上がっておりますな。我慢して読んでいてわかった事。やはり恋愛小説は肌に合いませぬ。この話も小奇麗にまとまっていて、ドロドロとした人間の葛藤がないですね。まだ人生の暗黒面を知らない、中高生の頃に読めばちょうと良いかもしれません。
疲れた。2冊目読了。
コメントをみる |

これも、意外な展開と結末にやられてしまいました。
人類は昆虫型異星人バガーによる二度の侵攻を退け、第三次侵攻に備えている時代。敵とは全く意思疎通が出来ず、捕らえられた人類は容赦なく殺戮されてしまう。何故、こいつと全く意思の疎通がとれないかについては、最後に明らかになるんですけど。とにかくコミュニケーションの手段が無いので、どちらかが滅びるまで戦うしかないという状況。
敵の侵攻に備えて優秀な司令官を育成するためにバトル・スクールが設立され、主人公のエンダー少年はそこの生徒です。エンダーはここでのあらゆる訓練で最優秀の成績をおさめる天才少年なんだけど、訓練ばかりでちっとも実戦が始まらない。異星人と戦う前にページがなくなっちゃうよ〜ってアセッていたら、なんと・・・。ほほう、そんな結末だとは。ネタバレになるから書けないですが、これには驚きです!
画像がなかったから、本の表紙にある骸骨をイメージして関係ないものを貼り付けたよ・・・。
「骸骨よりも猫のほうがいいよう〜」
人類は昆虫型異星人バガーによる二度の侵攻を退け、第三次侵攻に備えている時代。敵とは全く意思疎通が出来ず、捕らえられた人類は容赦なく殺戮されてしまう。何故、こいつと全く意思の疎通がとれないかについては、最後に明らかになるんですけど。とにかくコミュニケーションの手段が無いので、どちらかが滅びるまで戦うしかないという状況。
敵の侵攻に備えて優秀な司令官を育成するためにバトル・スクールが設立され、主人公のエンダー少年はそこの生徒です。エンダーはここでのあらゆる訓練で最優秀の成績をおさめる天才少年なんだけど、訓練ばかりでちっとも実戦が始まらない。異星人と戦う前にページがなくなっちゃうよ〜ってアセッていたら、なんと・・・。ほほう、そんな結末だとは。ネタバレになるから書けないですが、これには驚きです!
画像がなかったから、本の表紙にある骸骨をイメージして関係ないものを貼り付けたよ・・・。
「骸骨よりも猫のほうがいいよう〜」
エンダーのゲーム(ハヤカワ文庫)
オースン・スコット・カード(著)
コメントをみる |
