リトル・バイ・リトル
2005年1月22日 芥川賞・直木賞ISBN:4062116693 単行本 島本 理生 講談社 2003/01/28 ¥1,365
少しずつ、少しずつ、歩いていこう。楽しいことも悲しいことも、みんな大切な家族の時間とひらかれてゆく青春の息吹。高校生作家の芥川賞候補作。
第128回芥川賞候補作。
受賞はしておりません。この回の受賞は大道珠貴の『しょっぱいドライブ』でした。
はたから見れば、少しだけ困難な状況に置かれている女の、ごくごく平凡な日常。血沸き肉踊るような冒険譚も、おぞましい事件も起こらない。淡々と話は進み、盛り上がりもなく終わってしまった。あとがきにも、「淡々と流れていく日々を照らす光を書きたかった」と述べられているので、これは良しとしよう。
無理に背伸びせずに、書ききれる題材を選んでいるのか、小奇麗にまとまっている。文章は普通に上手い。
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