ISBN:4255002738 単行本 長崎 訓子 朝日出版社 2004/10/23 ¥1,575
「私自身が高校生の頃にこんな講義を受けていたら、
きっと人生が変わっていたのではないか?」

ベストセラー『海馬』の著者が、しびれるくらい美しい脳のメカニズムを語る。
自由意志からアルツハイマー病の原因まで、おどろくべきトピックスの数々。

●ラジコン・ネズミに自由はあるか?
●〈意志〉が目に見える?
●「悲しいから涙が出る」んじゃない?
●世界は脳のなかでつくられる?
●「見ること」は無意識?
●神経細胞は増殖してはいけない?
●脳があいまいなのには理由がある?
●神経に直接効く薬?

柔軟性を生むために発達したヒトの脳を、わかりやすく大胆に語った講義。

脳に関する興味深い話がいっぱい。脳の動きは体で限定されたりもするらしい。具体例で挙げられていたのは、指が繋がったままで生まれてきた人には、それに相当する部分の脳が発達しないという事例だった。ちなみに、手術で健常者と同じに戻ると、先天的には発達していなくても、すぐにその部分の回路が形成されるそうだ。ちょっと難しいけど、人間としての体が備わっているから、それに対応した発達をしていくという事。という事はですね、「我思う、ゆえに我あり」ではなく実際にはその逆が真実だと言う事です。
 
 
目から鱗な話は、人間の記憶力に関するもの。物覚えが悪いのは、曖昧にしか認識しない脳の作用によるものらしい。例えば、ある人を見て、その人を完全に記憶してしまうと、次に会った時に髪型や服装が違うと、同一人物であると認識出来ないらしい。だから、一度で覚えずに雰囲気だけ掴んで、少しずつ記憶を上塗りしていくのだそうだ。勉強していて覚えられないのも、この脳の仕組みによるものらしい。すぐに覚えられないのは、実はすごい事なのだ!下等動物では、すぐに覚えてしまって、その記憶の変更が出来ないから不都合があるらしい。

そうは言っても、もう少し記憶力の性能をUPしたいんですけど。やはり、ここは外付けハードディスクみたいに、ポジトロン補助脳を実用化してもらうしか……。

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