武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新(新潮新書005)
2005年9月26日 読書ISBN:4106100053 新書 磯田 道史 新潮社 2003/04/10 ¥714
東京・九段の靖国神社に立つ「大村益次郎」像の建立に力があったのは、加賀前田家の「猪山成之(しげゆき)」という一介のソロバン侍だった。幕末の天才軍略家と一藩の会計係の間に、どのような接点があったのか。「百姓」から軍略の才一つで新政府の兵部大輔に上りつめた大村と、ソロバン一つで下級武士から150石取りの上士にまで出世した成之の出会いは、いかにも明治維新を象徴する出来事だが、著者は偶然発見した「金沢藩猪山家文書」から、その背景をみごとに読み解いている。
ああもうっ、またしても埋め立て困難なまでに放置状態だ。
少しずつでも埋め立てていくか……。
これは、加賀藩(前田利家のとこね)に仕えた、本当に下級で身分の低い猪山家が律儀に記していた家計簿を題材にした話なんだけど、マメな人たちだねぇ。当事は身分制社会。武士階級の中でも細かく階級(のようなもの)が分かれていて、原則として蛙の子は蛙としてしか生きられない時代だったらしい。本人にどのような能力があるか、何を成したかではなくて、ご先祖様がどんな役割を果たしたかで俸禄すら決まってしまう、そんなどうしようもない世の中。嫌ですねぇ、そんな世界って……。だけど、そんな時代にも例外はあって、算術を使う役職だけは血統主義ではなくて実力の世界。猪山家の人々は算術を駆使して時代を生き抜き、明治維新後は多くの武士が没落していく中、成り上がって行ったのでした。
うーん。やはり数学出来る奴は強いということかね。
ナポレオンが出世できたのだって、数学できたからだし。
数学は苦手です……。
基礎解析?微分?積分?
もう全部忘れたよ。
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