信じることと、疑うことと
2006年2月22日 読書ISBN:448003157X 文庫 なだ いなだ 筑摩書房 1996/05 ¥588
「大きなうそも、声高に叫べば信じられる、といったのはナチの宣伝省だったが、うそをつき続けた彼の、唯一の真理の言葉がこれであった」
昨今の“声高な言葉”を安易に信じてしまう危険性を指摘し、本当にわかるということは、どういうことかを考える一冊。
なだいなだ、さすが精神科医だな。この人の他人を納得させる技術は素晴らしいよ。物分りの悪い人相手に誤りを正すなんて、一般人なら途中でキレるだろうし、ちょっと賢い人でも論理でゴリ押しするだけで納得させる事など出来ないだろう。それにしても、人はどうして疑うべきモノを信じて、信じるべきモノを信じないのだろうか。単に愚かだからなのかもしれないが。
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