タツモリ家の食卓―超生命襲来!!
2006年7月1日 このライトノベルがすごい?ISBN:4840215197 文庫 古橋 秀之 メディアワークス 2000/05 ¥536
しっかりものの妹とふたりで暮らすごく平凡な(?)高校生、龍守忠介。ある日、彼は犬の散歩中、いつもの癖でなんだかふわふわした見たことない生き物を拾ってきた。実はその生き物の正体は超生命と呼ぶべき“リヴァイアサン”で、そんなこんなで銀河規模の大騒動に巻き込まれた忠介は…。“鉄拳皇女”の異名を持つグロウダイン帝国皇女バルシシア、銀河連邦特務監査官カーツ大尉、そしてどう見ても三歳ぐらいの女の子にしか見えない“ミュウミュウ”こと“リヴァイアサン”、そして“ブラコン?”龍守陽子と、古橋秀之キャラが大爆発!SFホームコメディ登場。
表紙はちょっと古臭くて、一昔前のラノベみたいでイケてないのですが、どたばたホームコメディとしての出来は良いです。銀河系に飛来した超生命体リヴァイアサンが泳ぐ(泳ぐとは言っても通常の宇宙空間ではなくて、その外というか水面下というか、よく判らない場所を泳いでいる訳ですが)度に恒星系が破壊されるので、キーパーと呼ばれる存在が退治したところ、子供のようなモノを多量に放出してしまうのだ。キーパーはそれらを追い、超新星爆発によって逃げ込んだ恒星系もろとも滅ぼして行くのだが、そのうちの一体が地球にも逃げてきて……。
最初は訳のわからない、形状し難い奇妙な生物だったのだが、龍守家のお兄さん、龍守忠介が公園で拾ったところ、女の子の姿に変形してしまうのである。見た目は幼女になってしまったが、その正体は銀河を滅ぼしかねない宇宙怪獣? な訳で。それを利用しようと目論む勢力が太陽系に飛来するが、戦闘により双方地球に落下。片方は5000を超える種族により形成される銀河連邦の特務捜査官カーツ大尉。でも見た目は猫! 片方は銀河連邦に敵対するグロウダイン帝国の帝国皇女バルシシア。ちなみにグロウダインとは
重力地獄のふちからはい出る悪鬼の種族! 不死身の金属人間によって構成される修羅の軍団! 銀河連邦に対する最大の脅威、宇宙を蝕む癌細胞――グロウダイン帝国!!
という設定らしいです。
とにかく、妙なヤツらが押し寄せてきて、キーパーは太陽ごとリヴァイアサンを退治しようとするしで大変な事に。人類存亡の危機を救うのが、天然入った龍守家の兄。主人公のクセに全くやる気は無さげだけど、何故かこの人に超生命体であるリヴァイアサンがなついてしまったからである。
このラノベはSF入ったどたばたコメディだけど、結構良い。
★★★★
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