平面いぬ。

2006年8月14日 読書
ISBN:4087475905 文庫 乙一 集英社 2003/06 ¥620
「わたしは腕に犬を飼っている―」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。

短編4編で、全て「せつない」系。

「石ノ目」は山奥深くに住む妖怪の呪いで石にされる話。なんだかギリシヤ神話のメデューサみたいな話だけど、ラスト部分でせつない系に。

「はじめ」は、悪戯を押し付ける為の方便として創造された、存在しないはずの悪戯娘はじめが現実として生きているかのように絡んでくる物語で、終盤やはり、せつない系に。

「BLUE」は、芸術家によって生み出された動くぬいぐるみを巡る、ちょっと童話っぽい物語。王女、王子、騎士、白馬と造られて、最後に余り物で作られたみすぼらしいBLUE、5体の人形が織り成す、ちょっと可哀想な物語。

「平面いぬ。」は、タトゥーとして入れた青い犬によって女子高生一人だけが呪われた運命から逃れるのだが、病気で家族三人を一気に失う、ちょっとやるせない物語。

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