ISBN:4000280716 単行本(ソフトカバー) 清水 真砂子 岩波書店 ¥1,050
魔法使いゲドの生涯とアースシー世界の光と闇を描く壮大な物語の第1巻。不思議な力を持つ少年ゲドは、真の魔法を学ぶためローク学院に入る。進歩は早かった。得意になったゲドは、禁じられた呪文を唱えてしまう…。

悪評高き某作品の影響で予約が殺到し、なかなか読めずにいた。こんな事なら前回借りた時にきちんと読み終えるべきだったと後悔しまくる。よくやく借りられました! それにしても、予約数20とかまで行っていたのに、どうやってこなしたんだろうか。ダン・ブラウンなんて未だに予約数30とかで端から諦めておりますが、まあゲドだけでも借りられて良かったよ。

前半は暗くて面白くない。ゲドが強くなって、異界から影を呼び出してしまうあたりから面白くなるんだけど、少年期と修行期間の話が結構苦痛。最近のファンタジーみたいなご都合主義的な甘やかしは微塵も無くて、全編通して暗い内容だから、なんだかムアコックのエターナル・チャンピオン・シリーズを読んでいる時みたいに気分が滅入る。ゲドは確かに強力な魔術師ではあるが、決して万能ではなく、自らの驕りと傲慢から呼び出してしまった影に怯えなければならなくなるのだ。

竜の群れを退治するほどの力を蓄えながらも、常に名も無き影に追われるゲド。だが師匠の導きで影と向き合う事を決意し、追う側へと転じるのだ。影を追って世界の果てまで航海するゲドが手にしたのは勝利でも敗北でも無く……。

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