ISBN:4087747999 単行本 中島 たい子 集英社 ¥1,260
三十歳を過ぎたイラストレーターの私。仕事もちょっとうまくいかないが、「そろそろくる」ころ、むきかけのゆで玉子を流しに叩きつけたり、呼吸困難におちいりながら泣きじゃくったり、嗚咽しながら冷蔵庫を開けたり閉めたり…。ひょんなことから彼になった友人の弟と、この不快さの原因を調べながら折り合っていく。癇癪、イライラ、過食、最悪だわ…原因はPMS?そして恋のゆくえは。話題になった『漢方小説』の著者が描く体と恋。
またしても三十路女が主人公。作者自身が三十路女だから、身近で書きやすいのかねぇ? 「漢方小説」と同じようなパターンだから、ちょっと飽きそうだけど、今回はPMSに悩まされている。無論、登場人物は漢方とは別人で、全く別の話。
女性に限らず人間は、人生のある時期において、意味も無く不安定になったりしますな。受験とか就職とか結婚とか、具体的な転換点でも無いのに、妙に心のバランスが取れなくなったりしてしまう。相手の男も不安定になり、意味も無く車を走らせて旅に出てしまったりして。すぐ戻って来るけど。
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