復讐への航路―若き女船長カイの挑戦
2007年2月12日 SF特集ISBN:4150115370 文庫 斉藤 伯好 早川書房 ¥1,050
ヴァッタ一族惨殺さる!惑星スロッター・キーのヴァッタ航宙本社ほか関連施設が襲撃を受け、カイの両親ほか、一族のほとんどの人間が殺害された。また同時に、銀河系各地で一族が船長を務める会社の宇宙船が次々にテロにあう。ある船は停泊中に爆破され、またある船は航宙中に行方を絶ったのだ。いったい誰が?その目的は何か?謎の暗殺者の襲撃を受けたものの、なんとか切り抜けたカイは、真相の究明と復讐を誓う。
一難去って、また一難。トラブルの連続で息つく暇すら無い。前巻の直後から始まるのだが、ヴァッタ航宙本社を始め、至る所でテロ攻撃が行われる。どうやら、ヴァッタ航宙だけではなく、スロッター・キー政府と、超光速宇宙通信網を独占している星間通信局への圧力をも兼ねている様なのだが、黒幕は見えてこない。
この攻撃で、カイラーラ・ヴァッタの親、兄弟を始め、数多くの一族が犠牲となる。宇宙空間に散っている船の何隻かも攻撃され、カイ自身も船を爆破されそうになり、ステーションで暗殺者に襲われる。窮地を脱したカイは、謎の敵と対決すべく行動を開始する。一族の生き残りと合流し、傭兵組織マッケンジー社と契約を結んだところへ、一族の裏切り者オスマンが姿を現す。
まだ敵の正体は見えてこない。今後の展開が非常に気になるところ。
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