サークル・オブ・マジック 邪悪の彫像/王様の劇場
2007年3月22日 ファンタジー特集ISBN:4092903421 単行本 武者 圭子 小学館 2003/03 ¥1,890
あまたファンタジーが出版される中で、この「サークル・オブ・マジック」は、まさにその王道を行く作品です。時は中世、騎士道華やかなりし頃、騎士への道を捨て立派な魔法使いとなることをめざした主人公の、数々の苦難に打ち克ち、やがて故国を救うまでに至る成長物語であります。今回は魔法学校を卒業したランドル少年が、諸国を旅しながらふりかかる災厄と闘いながら、自らの魔法を高めていくという冒険談。「嘘をつくと魔法が弱まる、魔法使いをやめなければいけなくなる」という桎梏と正面から向かい合いながら、友人や仲間たちの助けを得て自分自身の道を切り拓いていきます。自らの故国を救うことになる最終巻へのプロローグとも言うべき波乱万丈の巻でもあります。
前作と比べて、前半部分が急ぎ足すぎてトーンダウンな気がする。それでも十分に面白いけど。後半は申し分ない。
前半部分、旅を続けるランドルとリースが、邪悪な彫像に関る事件に巻き込まれる。南のほうで造られた邪悪な魔力を持つ彫像で力を得ようとする魔術師や騎士団に追い回される羽目になる。そして、かつて先輩にして親友だったあの人が……。ああっ、なんて事に!
邪悪な魔術師の手から逃れるため、ランドルとリースは国境を越えて南へ。別の国で、魔術師の手伝いをすることになったランドル。だがここでも騒動に巻き込まれてしまう。王位を狙う悪の公爵が、王を暗殺しようと画策しており、権力争いに深く関ってしまうランドルなのであった。
コメント