中学2年生の1年間で、あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した-。これは、ふたりの少女の、血の噴き出すような闘いの記録。痛切なストーリーが胸を抉る衝撃作。

ラノベ越境型作家なので、やはり文体がラノベっぽいのだが、会話だけで誤魔化さずに、ちゃんと地の文も使っているので、普通の小説として読めるクオリティ。ミステリ・フロンティア・シリーズではあるが、ミステリー要素は低いので注意。

内容は、非常にあざとい! 大人が読んでもさほど感銘は受けないだろうが、いかにも中高生ウケしそうな物語だ。行き場の無い閉塞感で若者の琴線に触れてくる辺り、狙ってますね(笑)。

人殺しは、確かに少女には向かない職業である。冒頭で少女は、二人殺したと独白するが、少なくとも一件は、実際には能動的な殺人ではなくて、不作為による作為である。ノワール小説に出てくるような、ちょっと頭がいかれた猟奇的殺人少女を期待してはいけない。

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