ISBN:4093861129 単行本 嶽本 野ばら 小学館 2002/09 ¥1,470
四方八方田んばだらけの茨城県下妻。そんな田舎で浮きまくりのバリバリロリータ少女・桃子は、大好きなお洋服欲しさに始めた個人販売で、これまた時代遅れなバリバリヤンキー少女・イチコと出会う。見た目も趣味も全く違うこの二人。わかり合えるはずはないのに、やがて不思議な友情が芽生えて…。ギャグぶっちぎり!思いっきり笑ってほんのり泣ける爆走青春ストーリー。刺激的でエンターテイメント・センスがたっぷりなコマーシャルで知られるディレクター・中島哲也氏が惚れ込み、自ら監督を名乗り出た素敵な映画化原作。

映画は凄かったのに原作がショボかったり、逆に原作が優れすぎていて映画がショボかったりするのはよくあるが、原作=映画で、しかも両方が高水準というのは滅多に無い。そして、この『下妻物語』は両方優れているという稀有な例のひとつになるだろう。

映画が秀逸だったのだが、原作もほぼ映画通りで面白かった。野ばら作品で映画化するならば、やはりコレしかないだろう。物語だけならば「世界の終わりという名の雑貨店」も良いのだが、話題にすらならないところを見ると、映像化は微妙なのかもしれない。ツタヤにすら無かったし。

ヤンキーとロリータ、接点が皆無であるはずの二人が、ベルサーチの偽物を介して知り合ってしまう。この無茶な組み合わせが絶妙で面白い。友達を必要とせず、孤高の道を歩み続ける冷血なロリータ桃子。突っ張っていて頭も非常に悪いけど、友情を大切にするヤンキーイチコ(本当はイチゴ)。全く住む世界が違う二人組の暴走が面白い。

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