ベアトリス・ベイリーの冒険1 ドラゴンと冬の森
2007年5月23日 ファンタジー特集ISBN:4797331534 単行本 篠原 レイコ ソフトバンククリエイティブ 2005/09/29 ¥1,680
人間界に住むやせっぽちで赤毛の女の子、ベアトリス・ベイリー。ちょっとした天気をあやつる魔法しか使えない未熟な魔法使いだけど、お父さんやお母さん、それに猫のトンガラシと楽しく暮らしている。そんなベアトリスも今日で12歳。仲のいい友達や家族と一緒に誕生日を祝っていたところ、とつぜんやってきた魔法使い審議会の理事長から、とんでもない試練を言い渡されてしまった。かつて魔法界で繁栄していたベイリウィック王国を邪悪な魔法で封じ込めたダリー・ランプの呪文を打ち消し、とらわれている善き魔術師ブロムウィッチと4人の姫を解放しろというのだ。ブロムウィッチはベアトリスの祖先で、ベイリー家に伝わる魔法の歴史書によれば、彼らを助けることができるのはベアトリスただ一人。そしてベアトリスと仲間3人+1匹の冒険が始まった。
邪悪な魔法使いダリー・ランプに分断され支配下にある王国を解放するため、試練の旅に出なくてはならなくなったベアトリス。天候を変化させる魔法は得意なものの、まさか自らの出自に過酷な運命が定まっていたとは思いもしなかった彼女は、仲間と共に旅立つ事となる。
表紙とか設定は非常に良いのだが、話に纏まりとメリハリがなく、盛り上がりにも欠けたままダラダラと物語が進む。脇役が過度に目立って暴れまわるのが鬱陶しい。それが重要な伏線にでもなるのなら唸るところだけど、単に意味不明の脱線で書き散らされているだけというのが下手だと思う。これも、ハリー・ポッター効果で無意味に増殖した劣化ファンタジーのひとつなのか?
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