新艦長着任!(下)―紅の勇者オナー・ハリントン1
2007年5月29日 SF特集ISBN:4150112592 文庫 矢口 悟 早川書房 1999/01 ¥672
辺境に位置するバシリスク星系へと左遷されたオナーだったが、持ち前の不屈の闘志で乗組員の根性をたたきなおし、前任者がおざなりにしていたパトロール任務をしっかりとこなしていく。やがてバシリスクには、おりしも侵略の機をうかがっていたヘイヴン人民共和国の工作員が潜入していることが判明するが…圧倒的に不利な状況にたいし、鋼鉄の意志と類まれな才知によって敢然と立ち向かっていく若きオナー艦長の勇姿。
自らの版図を拡大するにあたり、重要拠点となるバシリスク星域を狙うヘイヴン人民共和国が仕掛けた陰謀により、原住民が武装蜂起する。しかし機敏にそれを予期して行動したハリントンの活躍で計画は頓挫。急速離脱を開始したヘイヴン共和国の大型商船を、ハリントンが指揮するマンティコア王国宇宙軍巡洋艦フィアレスが追いかけるが、相手は偽装を施した巡洋艦だった。大型貨物室に満載したミサイルを手当たり次第に撃ち込んでくる敵を相手に、果敢にも追撃を続けるフィアレスだったが……。
登場人物が容赦なく物語から退場して行くのが少し悲しい。ご都合主義的展開は少なく、重要キャラさえも死んで行くので、結構ハードなミリタリーSF小説である。
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