ISBN:4840229090 文庫 片瀬 優 メディアワークス 2005/01 ¥536
鎌倉時代、京の都。一体の魔性が発生した。全裸で突如現れたその少女は、人々から鬼と恐れられている男・魎月に拾われるが―。魔性として発生したその瞬間から「上弦」という名を得るまでの壮絶な日々を綴った短編『双月』。幽霊少女・舞が亮史のために愛情手料理を作る顛末を描いたドタバタコメディ『ラディカル・クッキング』。純粋無垢な少女に囚われてしまった使い魔猫ツキの不運な一日を描いた『ブラック・マンデー』。番外編小説三編に加え、片瀬優描くコミック三編も収録した『吸血鬼のおしごと』スペシャル文庫。

外伝とコミックが融合した別冊。あの後味悪い結末を知った後では、何を読んでも不快感は拭えないけど、これはこれで別腹として楽しんだら良いと思う。本編よりも、これのほうが良いんじゃないのか!?

魎月(月島)と上弦の出会いも明らかになる。吸血鬼は誰かから産まれて来るのではなくて、自然発生するのか。水の上を越えられないという設定なのに、どうやって日本に来たのが疑問だったが、これで納得。生まれたての小さい上弦が可愛い。が、やはり邪悪な吸血鬼らしく、平安の夜を暗躍する猿の魔性を、魎月の命令により惨殺。生まれたばかりなのに強い。

他は、料理の下手な舞が地獄の料理を月島に振舞う話や、ツキ(黒猫の使い魔)が人間に監禁されてしまい去勢されそうになる話など、コメディ路線が多い。コメディか、戦闘か、統一すれば良かったのにな……。両方やろうとするから、本編は駄目なままで終わってしまった。
 
 
 
このラノベは、本編より心地良いが、あの結末の後ではどう転んでも焼け石に水か……。
★★★

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