一千一秒の日々

2007年11月12日 読書
ISBN:4838715927 単行本 島本 理生 マガジンハウス 2005/06/16 ¥1,365

短編集だけど、独立した別個の物語ではなく、他の話に出てきた主人公が脇役として絡んでくる連作短編。それにしても、島本理生の作品はどれも、人間の薄汚れた部分を書き流してしまうので、さほど不快感は抱かずに済むものの、心に響いて来ないアッサリ風味。

構成は結構面白かったけど、もう恋愛小説自体には何の反応も出来なくなって来た全俺が泣いた! こういう作品にシンクロ出来る現役世代を見ると、「これが、若さか……」と、カミーユに殴られたクワトロ・バジーナ大尉みたいに涙を流したくなって来る。いや、本当に羨ましいです。人生の春なんてアッと言う間に過ぎてしまいます。枯れ果ててから「短けぇ夢だったなぁ……」と、融解した巨神兵を見ながら嘆いたトルメキア軍所属の貧乏軍人クロトワみたいな溜息つかなくても済む様に、せいぜい人生を謳歌して下さいまし。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索