ISBN:4062093766 単行本 藤野 千夜 講談社 1998/09 ¥1,680
納会帰りに雀荘へ寄った四人のOLが、おしゃべりな男に包丁を突きつけられながら、延々と麻雀をする羽目に陥る表題作ほか、コミカルで、繊細で、温かく、ちょっぴり怖い四篇を収録した作品集。若者の日常に潜むいつもは見えない不安や心のほころび、性の揺れを優しくリリカルに描いた野間文芸新人賞受賞作。
題名に惹かれて借りてはみたのだが、どれもこれも微妙。表題作なんて、ちっとも怪談じゃなくて、キチガイが起こす事件に巻き込まれて、包丁で脅されながら延々と麻雀させられるだけの話だし。
最初にある「BJ」も、借りた部屋に得体の知れない何かがいて、髪を引っ張られたりするのだが、本当に何かがいるのか、本人の精神が病んでいてそう感じるだけなのか明らかにされないまま物語が途切れてしまうので、非常に歯切れが悪い。
なんだか、劣化した恩田陸を読まされている感じだ。恩田陸は前半面白いのに後半グダグダだけど、この人のは面白くもなくてグダグダになって途切れる。
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