ISBN:4087748979 単行本 金原 ひとみ 集英社 2007/12 ¥1,155
一つの恋愛と三人の孤独――
元彼の部屋を出て、「彼」と付き合い始めた「私」。「彼」が女と浮気をしていると知り、自殺を考える「僕」。突然去った「彼女」を待ち続ける「俺」。愛するほど孤独になる、三人の絶望と激情。
もはや金原ひとみには期待していないのだが、コンプリートするために惰性で読んでいる感じ。読んでいても消化試合をしている気になる。
今回も、ちょっと病的な男女が絡んでドロドロな恋愛仕様。短編集かと思ったら、登場人物が繋がっているので連作形式。捨てられた男、飛び出した女、新しい男、その男の彼! うーむ、ホモ絡みもあるのはちょっと萎え気味。
構成は結構面白いのだけれども、ドロドロした金原っぽさはそのまま。どれを読んでも金太郎飴みたいに同じなのばかりだ。まあ、金太郎飴戦法で同じ恋愛小説ばかり大量生産して売れている女流作家は結構いるので、金原も信者を率いて、これからも生き残っていけるだろう。
コメント