サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ
2008年1月16日 読書ISBN:4488017398 単行本 大崎 梢 東京創元社 2007/04 ¥1,575
同一書籍に四件の取り寄せ依頼。ところが連絡を入れると、四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと…。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」―若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編五本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第三弾。
成風堂書店シリーズ第三弾。
また連作短編に戻った。長編よりも短編のほうがテンポも良く読みやすい気がする。「配達あかずきん」と較べたら、ややインパクトが足りない感じがするが、ほのぼの系ミステリーなのは変わらず。
本屋絡みの事件が起こるのだが、アルバイトの多絵ちゃんが華麗に解決。本屋さんミステリーではあるけれども、謎解きはあまり無い。予め読者にヒントが与えられていないので、推理は出来ない。一緒になって謎解きをする気は全く無いので、ヒントは貰えなくても良いけど。
ちょっとずつ月日が流れているなぁ。シリーズが進んで多絵が大学を卒業してしまったらどうなるんだろう? 客になって謎解きか、正社員になってしまうのか、それとも時間稼ぎで法科大学院にでも入れてしまうのか……。今はまだ謎のままである。
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