ISBN:4575235202 単行本 瀬尾 まいこ 双葉社 2005/04 ¥1,260
受けとめきれない現実。止まってしまった時間-。だけど少しだけ、がんばればいい。きっとまた、スタートできる。家族、恋人たちの温かなつながりが心にまっすぐ届いてしみわたる。希望に満ちた3編を収録。『小説推理』掲載。
ちょっと変な人々が出てくる短編集だった。表題作は、駅で会う女性に声をかけられ、やがて交際する事になる男の顔が、実は死んだ女性の兄に似ていて、相手の家族も息子の代わりの様に振舞うという話だった。ブラコン疑惑……。
二話目の「タイムラグ」は、不倫相手の娘を一晩預かる事になってしまった女の話。女に子供を預けて旅行に行ってしまう不倫男は駄目っぽいが、娘は大人しくて可愛らしい。会ったことの無い祖父に会いたいとお願いされ、子供を押し付けられただけの部外者なのに、何故か本当の母親の代わりに、一緒に祖父の家まで行く羽目になってしまう。
三話目は、公園でおじさんを拾ってきてしまう女の話。同棲している男が帰宅してみれば、拾ってきたものがあると言われ、見てみると普通のおじさんで仰天してしまう。人間を拾ってくるなんて、かなり電波入った人だ。
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