ISBN:4150204500 文庫 月岡 小穂 早川書房 2007/09/21 ¥798
あたくしの名前はアイヴィ・タムウッド。〈生ける吸血鬼〉にして〈異界保安局〉のもと敏腕捜査官。赤毛の女魔法使いレイチェルといっしょに局をやめ、二人で私立探偵をはじめることにしたのだけれど、まったくレイチェルったら! もと上司のデノンに、首に賞金をかけられるわ、その賞金めあての殺し屋につけ狙われるわ、あげくに大富豪トレントの犯罪を暴くため屋敷に忍びこんで捕まるなんて、ほんとうに手がかかる相棒だわ!

後半へ。

魔女のほうが主役なのに、黒魔術を使うのが嫌で弱いままなのがもどかしい。ミンクになった状態で犯罪者トレントに捕まってしまい、ペット状態になるのは笑える。あまり活躍しないけれども、コンビを組んだアイヴィの方が桁違いに強い気がする。キャラを食われてしまうからあまり動かさないのだろうか?

相変わらず異界保安局の元上司に差し向けられた暗殺者に狙われつつ、違約金を稼ぐためにトレントの悪巧みを暴こうとするのだが、結局は黒幕を逮捕するには至らないので、あまり盛り上がらないなぁ。

敵になるトレントも、本格的な犯罪者といった感じではなく、遺伝子操作で自滅しそうになった人類が禁じ手にしてしまったテクノロジーを使っているだけだしなぁ。世界が滅びかけた原因だったために、トマトが人類のトラウマになっているという設定なのは……。
これ、題名だと魔女物みたいだけど、吸血鬼物に分類されてしまっているな。現代風吸血鬼小説には恋愛相手がつきものだが、本書では主人公も相手の吸血鬼も女なので、百合っぽい。時々襲われそうになるのだが、まだ未遂なのでかろうじてノーマル。
 
 
シリーズ化しており、5作目まで出ているので続きが気になる。
順調に翻訳されますように!

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