フラミンゴの家

2008年2月29日 読書
ISBN:4163266909 単行本 伊藤 たかみ 文芸春秋 2008/01 ¥1,400
南口の「さかえ通り」商店街で、実家のスナックを手伝うバツイチ男。元妻が入院したため、離婚以来会っていなかった思春期の娘を預かることに。だがなかなか親子の距離は縮まらず、それどころか娘に手をあげてしまう…。

芥川賞受賞後の長編第一作目。

かつての妻が病に倒れ、長い間会っていなかった娘を預けられてしまった男。商売人の家庭に生まれ、出戻った実家が経営するスナックを任されているのだが、自分に商才が無い事には気づいている。

娘が打算的で、最初は子供らしくない凄く嫌な子に見えるのだが、両親が商売人の血筋なので、仕方が無いかもしれない。最初は、母が助からなくても父のところにだけは来ないと思うのだが、この性格は父の実家によく合うと思う。

悪化の一途をたどる元妻の病状。相手の恋人はここ一番という時に役立たずで、意外にヘタレだった。父は駄目人間っぽいけれども、やる時はやる。でも、一番強かったのは、自分の死期を悟り、娘のために全てを準備していた母親だろう。

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