パラレルワールド・ラブストーリー
2008年3月12日 読書ISBN:4062637251 文庫 東野 圭吾 講談社 1998/03 ¥780
親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!? 傑作長編ミステリー。
やはり東野圭吾は上手いな。冒頭に出てくる、並行して走る二つの電車から、お互いを見る男女。その後、女性は男性の友人の彼女として再び現れるのだが、同時に進む別パートでは自分の彼女になっているので混乱してくる。
書籍上においては、あからさまに別世界の物語であるかのようには分割されていない。本当にパラレルワールド的な展開であれば、もっと綺麗に分けるはずだ。このままでは非常に読みにくい。という訳で、これは絶対に何らかの仕掛けがあるなと思っていたら……。
記憶に関する技術が絡み、勤務する会社が何らかの陰謀を張り巡らしているような展開となって来るのだが、辿り着いた真実は意外に小さかった。最後がアッサリと終わりすぎだよなぁ。
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