氷菓

2008年3月14日 読書
ISBN:4044271011 文庫 米澤 穂信 角川書店 2001/10 ¥480
いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。

米澤穂信のデビュー作。実は何も知らずに「遠まわりする雛」というのを借りてしまったのだが、古典部シリーズの4作目だというので、慌ててこれを借りてきた。最近の本は、●●シリーズ1とか書いていないので厄介だ。事前に調べておかないと、こうやって借りる順番を間違えてしまう。

大崎梢の成風堂書店事件メモシリーズみたいに、人が死なない青春ほのぼの系ミステリー。殺人事件じゃなくて些細な謎ばかりなので、仕掛けも物語も小さく纏っていて盛り上がりにはやや欠けるかもしれないが、こういうのは結構好きだ。むしろ、謎解きをさせるためだけに人が虫けらの如く殺されていくミステリーの方が、読んでいて辟易して来る。

奔放な姉の言いつけに従い、廃部寸前の古典部に入部する事になった少年。しかし部室には名家のお嬢様がいた! 部屋には鍵がかかっていたのだが、鍵は少年が持っており、中から施錠する事は出来ない。何故、彼女は自分で気づかないうちに閉じ込められていたのか?

全てにおいてやる気無しモードの少年、折木奉太郎が、お嬢様の千反田えるの好奇心に巻き込まれて、親友の福部里志、腐れ縁の毒舌童顔娘、伊原摩耶花と共に学園の謎を解く事になってしまう。やがて、古典部の文集を探す事で氷菓事件に行き当たり……。

題名がショボいので食指が動かなかったのだが、読んでみたらこのお菓子は結構美味しかった。そんな感じの青春ミステリー。

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