ISBN:4652079249 単行本 瀬尾 まいこ 理論社 2008/3/20 ¥1575
大阪の下町にある中華料理店・戸村飯店。この店の息子たちは、性格も外見も正反対で仲が悪い。高3の長男・ヘイスケは、昔から要領が良く、頭もいいイケメン。しかし地元の空気が苦手で、高校卒業後は東京の専門学校に通う準備をしていた。一方、高2の次男・コウスケは勉強が苦手。単純でやや短気だが、誰からも愛される明朗快活な野球部員。近所に住む同級生・岡野に思いを寄せながら、卒業後は店を継ぐつもりでいた。春になり、東京に出てきたヘイスケは、カフェでバイトをしながら新生活をはじめる。一方コウスケは、最後の高校生活を謳歌するため、部活引退後も合唱祭の指揮者に立候補したり、岡野のことを考えたり、忙しい日々を送っていた。ところが冬のある日、コウスケの人生を左右する大問題が現れて……。

ちっとも店を手伝わず、卒業と同時に東京へ行ってしまう兄。店を手伝い続け、もう自分が店を継ぐのが当たり前だと思っている弟。お互いにギクシャクしつつも、やはり血が繋がった者同士、そのやり取りが面白い。

自分で作った壁以外には、さして障害らしきモノが見当たらずに物語が進んでいくので、ご都合主義な部分は多々あり。兄はモテて美女も寄ってくる、何でもこなすし、バイト先は良い人ばかりで生ぬるい。弟はモテてないけれども、親の店で働く事を拒否されて、急に大学を受ける事になればアッサリと合格してしまう。

それにしても、二人とも人間にあまり執着しないなぁ。弟は好きな相手がいるのに遠くの大学を受験してしまうし、兄は逆に……。

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