姉飼

2008年8月19日 読書
ISBN:9784043838011 文庫 遠藤 徹 角川書店 2006/11 ¥438
蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜、小学生だった僕は縁日で初めて「姉」を見る。姉はからだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫んでいた。第10回日本ホラー小説大賞受賞作他全4編収録。

題名だけで判断すると、姉を飼いならす近親相姦的なエロスを連想してしまいそうだが、全く違う。出てくる姉は、血の繋がった姉ではなくて、「姉」と呼ばれる化け物のような何かである。かなり気持ち悪い話だが、一気に読まされてしまった。従来の作品には見られないようなホラーである。
 
4つの短編から成っているけど、やはり題名になっている「姉飼」が他を圧倒している。怖くは無いけれども、とりあえず気色悪さは天下一品。

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