ヤミナベ・ポリスのミイラ男
2008年9月19日 SF特集ISBN:4334740154 文庫 梶尾 真治 光文社 2006/02/09 ¥500
全宇宙のスーパー・ヒーローが集結した「超人サミット」会場が、爆弾テロに襲われた!奇跡的に生き残ったのは、アルバイト青年の脳のみ。バラバラになった48超人のパーツがツギハギされ、ここに気弱な最強ヒーロー・怪傑ミイラ男が誕生した!美少女天才科学者と共に、彼は日夜、宇宙の平和のために闘うのだった。読めば元気が湧く爆笑スペースオペラ。
ちょっと気になっていたのだが、ここまでおバカな作品だとは……。作品紹介ではスペースオペラという区分になってはいるけれども、限りなくラノベっぽい。これをそのままSFに分類してしまって良いものか、迷ってしまう。
ズヴゥフル総合大学で学ぼうとしたものの、不合格となりヤミナベ・ポリスでフリーター状態の浪人生カズヒコ。ある日、テロに巻き込まれてしまうのだが、気がつけば、テロで死亡した各種超人達の残骸をつぎはぎしたミイラ男に改造されてしまっていた。とっても馬鹿っぽいヒーローの誕生である。かくして、本人の意思など関係なく、強引に悪の組織パンドラと戦わされる事に。
無理やりヒーローにされてしまったカズヒコも馬鹿っぽいが、敵方の構成員も馬鹿っぽいのばかり。作者のお遊び満載なので、好き嫌いが分かれるだろう。最後には、世界の危機が迫り、上方世界から“神”が降臨して終末を迎えてしまう。ある意味、究極の反則技である。
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