ISBN:4488611036 文庫 小野田 和子 東京創元社 1994/02 ¥504
密航したホヴァーシップが沈み、ただひとり海上にとり残された家出少年のジョニー。彼を救ったのは、なんと一群のイルカたちだった。彼らに運ばれていった先の孤島では、科学者たちがイルカ研究のために暮らしていた。しかも、所長はイルカ語を解し、このイルカたちも人間と意思を通わせることができたのだ。名匠が、大海原の神秘と景観をあますところなく描いた海洋SFの傑作。
アーサー・C・クラークだから読んでみたが、どうもあんまりSFを読んでいる気がしない。イルカとコミュニケーションを取る部分で、イルカ族の語り部に伝わる、古代に宇宙船が水没したらしき伝承は出てくるものの、それ以外は、イルカと少年のふれあいを描いたジュブナイル小説にしか思えませんが……。SFはSFでも、少し不思議SFなのかもしれない。もっと派手なのが好きなのだが。あまりにも優等生的な内容なのが、ちょっと肌に合わなかったのかもしれない。
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