片耳うさぎ

2008年10月8日 読書
ISBN:4334925642 単行本 大崎 梢 光文社 2007/08 ¥1,575
奈都は小学校6年生。引っ越してきた父の実家は、古くて大きなお屋敷で、しかも不吉な言い伝えがあるという。弱った奈都が頼ったのは、ひとりの謎めいた女子中学生だった…。優しい読後感が嬉しいミステリー長編。

気になる作者なので挑戦しようと思ったら、図書館に「配達あかずきん」が無かった。調べると、最初の三作はシリーズらしく、その一冊目が無いのでは読み始められない。何故か続きは蔵書としてあるのだが……。この「片耳うさぎ」はシリーズ外らしいので、これから攻略する事にする。

父が仕事に行き詰まり、住む所も無くなって転がり込んだのは父の実家。そこは普通の家ではなく、名門の旧家。異様な広さのお屋敷に置き去り状態の小学生が主人公となる。最初は、その屋敷に畏怖を感じて小さくなっているのだが、クラスメイトの姉が興味を示し、泊まりに来るのである。

半ば無理やりな感じで、二人で屋敷内部を調べる事になるのだが、屋根裏への入り口を発見してから事件に巻き込まれて行く。深入りするなと忠告するかの様に置かれた片耳のうさぎ。年老いた近所の老婆から聞かされる悪いうさぎの話。この屋敷で過去に起こった忌まわしい事件。

殺人事件にまでは発展しないけど、軽い感じのミステリーに仕上がっている。児童書として分類はされていないけれども、子供でも読める。しかし低年齢に迎合した子供騙し的作品でもないのが優れモノ。

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