ナラタージュ

2008年10月10日 読書
ISBN:404873590X 単行本 島本 理生 角川書店 2005/02/28 ¥1,470
壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすこともできない―二十歳の恋。これからもずっと同じ痛みを繰り返し、その苦しさと引き換えに帰ることができるのだろう。あの薄暗かった雨の廊下に。野間文芸新人賞を最年少で受賞した若手実力派による初の書き下ろし長編。

島本理生の中でも一段評価が高い「ナラタージュ」、さすが噂通りに力作だった。途中まで普通の恋愛小説なので、ちょっと読み流し気味で飛ばしてしまったのだが、後半は良かった。痛ましい事件も起こるのでやるせない感じが最後まで付きまとうのは疲れるが……。

安易に相思相愛ハッピーエンド型でもなく、お涙頂戴の悲愛型でもなく、煮え切らない主人公がダラダラとどっちつかずのままなのが、いかにも純文学。読み手に恋愛小説を楽しむ感性が欠如しているので、このダラダラ感は本当に疲れた。

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