りすん

2008年10月27日 読書
ISBN:4062146436 単行本 諏訪 哲史 講談社 2008/4/26 ¥1680
芥川賞受賞後第一作、待望の長篇小説刊行 小説とは、言葉とは、小説を書くという行為とは。様々な創作の問いを、リズミカルな兄妹の会話に、そしてささやかで切ない物語として描く、芥川賞受賞後第一作。

『アサッテな人』ほど斜に構えた小説ではなかった。だが、従来の小説に対する攻撃的な挑戦はヒシヒシと伝わってくる。いろんな意味で、普通じゃない。新しいモノを書きたいのなら、山崎ナオコーラもこの位はやらないと駄目だろう。

冒頭からいきなり、訳の判らない会話文! そして、地の文が無いままに、延々と会話だけが続いていく。あまりにも意味不明なので、最初から投げたくなって来たが、我慢して読み進める。

どうやら、兄と妹の二人による会話らしい。場所は病室、妹は難病で死にかけている様である。途中まで、この二人のしょうもない会話が続いていくのだが、隣にいる女性が盗み聞きをして、二人を登場人物として小説にしてしまっているという事が発覚! 

この辺りから、小説部分で地の文も入ってくる。しかし、すでに兄妹の変な会話に洗脳されているので、普通に書かれている部分が邪魔に感じて仕方が無い。会話じゃない部分だけが、妙に浮いてしまい、凄く面白くない。無論、地の文章がクソ面白くないのは意図的である。これは、自慰行為的な芥川賞系統の作品に対する皮肉のつもりなのだろうか!?

最後がボカされているのだが、これってバッドエンドな気がする。

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