エンデュミオンエンデュミオン
2008年11月6日 SF特集ISBN:4894562588 単行本(ソフトカバー) 平谷 美樹 角川春樹事務所 2000/06 ¥1,460
21世紀初頭、月面や地球上の至る所で怪現象が発生し始めた。月面基地エンデュミオンの設置に参画した宇宙飛行士たちは、その現象をもたらす主が、人知に放逐され、月を最後のよすがとする神々であることを感知する。彼らは米政府の依頼により、神との交わりを自覚する少年ヤンと共に月へ旅立つ。が、それは神々の怒りを深める以外の何ものでもなかった―。神の領域を冒した人類の受ける報いは?月神セレネの嘆き哀しい、本格SFノベル。
角川春樹賞受賞。短編はこれ以前にも書いているみたいだけど、これが長編デビュー作。本格SFとキャッチついているけれども、集合無意識を素材としている時点で、ちょっと違うんじゃないかと思う。
地球や月面で生じる超常現象。人類が行うのは不可能だと思えるその現象に、人々は異星人の存在を疑うのだが……。地上で繰り返されてきたエンデュミオン殺し。今回も、エンデュミオンだとされる少年ヤンが、神の啓示を受けた狂人に狙われる。ヤンは、何度も現れる月神セレネに逢うため、月へ上がる事を決意する。
この作家は、宗教絡みのSFが多いですな。一貫して神不在のスタンスなのに、この物語はやたらと神が出てくると思っていたら、その正体は……。
この作品が、エリ・エリ・シリーズの最初にあたるらしい。
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