エリ・エリ

2008年11月6日 SF特集
ISBN:4758431736 文庫 平谷 美樹 角川春樹事務所 2005/05 ¥1,000
二十一世紀に入って、人類はかつてない精神的・科学的進歩の時代を迎えていた。人々は非論理的なものを排除したが、それは既存の“神”の否定でもあった。“神”に代わる超越者を求めて人類は、〈ホメロス計画〉による地球外知的生命体との接触を試みていたが、この計画は存続の危機を迎えていた教会にとっても「神の科学的証明」による信仰の回復の可能性を秘めたものであったのだ。しかし一方で、計画の反対勢力による陰謀が極秘裏に、だが着実に進行していた。こうした情勢下、地球外知的生命体からのものと思われる大量のニュートリノが観測され、事態は急展開を見せはじめるのだった……。人類と神、神と宇宙との関係に鋭く迫る、一大宇宙SFの幕が今、上がる!

思えば、これが平谷美樹との出会いであった。そして、当時は平谷美樹(ひらたにみき)という女性だとばかり思っていて、さらに書名の「エリ・エリ」は、ミサミサとかリサリサとかあゆあゆとか、女の子の名前を二重にして呼ぶ愛称みたいなものだとばかり(爆)。実は、「エリ エリ レマ サバクタニ!(神よ、神よ、なぜ見捨てたまう!)」だった訳ですが。

それにしても、女みたいな名前の作家多すぎ。長嶋有とか、平谷美樹とか、伊藤たかみとか、藤原伊織とか……。逆に、有川浩とか桜庭一樹は女だしな。男は女っぽく、女は男っぽくPNつけるのが流行りか!?

太陽系に飛来した超大型宇宙船は人類を無視したまま、高速で去って行く。その軌跡を逆に辿る事になる神父(の脳?)。ファースト・コンタクトは完璧に人類が無視されたまま終わってしまうのだが、それは人類が拙すぎて、彼らが求める技術を全く有していなかったからであるが。宇宙船の軌跡を辿って行くと、異星人は別の宇宙から来た事が明らかとなる。別の宇宙から穴開けて何かを探しに来た地球外生命体……。続編はさらに強烈になるのだが、この物語も風呂敷広げすぎだったなぁ。

「エンデュミオン・エンデュミオン」同様、宗教が絡んでくるが、やはり神は不在。きっと、地球外知性体と遭遇してしまったら、既存の宗教は大打撃を受けてしまうだろう。早く何か来て欲しい。それにより、人類が滅亡する可能性は大だけど。

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