たったひとつの冴えたやりかた
2008年10月28日 長門有希の100冊ISBN:4150107394 文庫 浅倉 久志 早川書房 ¥756
やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていた。頭の中に、イーアというエイリアンが住みついてしまったのだ!ふたりは意気投合して〈失われた植民地〉探険にのりだすが、この脳寄生体には恐ろしい秘密があった…。元気少女の愛と勇気と友情をえがいて読者をさわやかな感動にいざなう表題作ほか、星のきらめく大宇宙にくり広げられる壮大なドラマ全3篇を結集!
長門有希の2冊目
長門有希の100冊No.72
お勧めのSF作品として取り上げられる事が多いので、名前だけは知っていたのだが、今まで未読だった。途中まではコーティと寄生エイリアンの友情を描いたジュヴナイル小説かと思っていたら、衝撃的な結末を迎えてしまいました。なんだか救いが無いよなぁ。それが「たったひとつの冴えたやりかた」だとしても、ちょっと悲しすぎる。この衝撃の前に、ハードボイルド風味の第二話と、星間戦争を危うく回避した第三話が霞んでしまいました。
作者が実は女性で、寝たきりの夫を射殺した後に自らも自殺しているという衝撃の結末にも驚いた。かねてから自殺の取り決めがあったらしいので殺人事件というよりは心中と捉えるのが妥当かもしれない。
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