ALWAYS 三丁目の夕日
2008年11月21日 映画DVD バップ 2006/06/09 ¥3,990
昭和33年。東京の下町の自動車修理工場に、集団就職で青森からひとりの少女が就職してきた。六子は大きな会社を期待していたが、小さな工場でガッカリ。それに怒った社長の則文だが、やがて六子は則文の妻トモエや息子の一平らと仲良くなり、一家になじんでいく。一方、売れない作家の茶川は、飲み屋のおかみのヒロミから、親に捨てられた少年・淳之介を押しつけられ、一緒に生活することに。最初はけむたがっていたが、淳之介が自分が原作を書いている漫画のファンだと知り、次第に距離が縮まっていく。そんなとき、淳之介の本当の父親が現れ…。
畜生っ! すごく臭いストーリー展開なのに、妙に嵌ってしまう感じだ。読んだ事ないけど、1974年から連載されている、昭和30年代(1950年代後半から1960年代前半まで)の「夕日町三丁目」(東京都郊外と思われる)を舞台とする漫画が原作らしい。
芥川龍之介まで出てきて凄い! しかも押し付けられる赤の他人な少年が吉行淳之介じゃないか!(←この時点でもう、思いっきり騙されている)いや、よく考えたら時代が合わないんですけどね。芥川龍之介は1927年に他界してますから。騙されました。芥川みたいな人は茶川竜之介(ちゃがわりゅうのすけ)で、そこに居候する事になる少年は古行淳之介(ふるゆきじゅんのすけ)でした。という事は、この人が偉くなって茶川賞が創設されるんだな。そして、田中啓文があの迷作「蹴りたい田中」で第130回茶川賞を受賞するのか(笑)。
それにしても、まだ何も無かったけど夢と希望に満ちていたあの時代と、欲しい物は揃っているけど夢と希望が無くなった現代、一体どちらが幸せなのだろうか……。現役世代に聞いてみましたが、苦虫を噛み潰したような顔をするばかりで、誰も答えてはくれず……。「そりゃ、今のほうが良いに決まっているだろう」と言い切れない平成の世なのでしょうか。今後、夢と希望だけでなく、まず間違いなく物質も満たされなくなってきますからね。格差社会がどんどん開いて、一部の勝ち組だけは負けた人間を足蹴にしながら、その屍の上で人生を謳歌するのでしょうが……。
評価:SA
いや、面白い。冷蔵庫もテレビもまだ無かったけど、あの頃には夢と希望があった。
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