陽気なギャングの日常と襲撃
2008年11月27日 読書ISBN:4396208138 新書 伊坂 幸太郎 祥伝社 2006/05 ¥880
人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリの久遠は殴打される中年男に―史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の「陽気なギャング」ここに待望の復活。
四人組再び! 伊坂作品には珍しいシリーズ物。他の作品もちょっとずつ繋がってはいるが、恩田陸みたいに思いっきり何かの続編だったりはしない。
しかし、前作ほど楽しめなかったのは残念。きっと、今回の獲物が金ではなくて、人助けになってしまったからだろう。やはりギャングはお金目当てで動いて欲しい。ラスボスも違法カジノのオーナーなのだから、カジノにあるお金を強奪して、華麗に逃げ去って欲しかった。
最初は普通の短編だったらしく、四人それぞれが主人公の話の後で、それが纏められた話に繋がるので、ちょっと違和感もある。前作と比べたら、少し落ちた感じがしてしまうけど、それでも他の二流作家と比べたら文句の無い出来栄え。
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