21世紀末、中国が開発した異次元間転移装置ハイパーフェーズにより、異世界への道が開かれた。だがその装置は未完成で、なぜかピッツバーグだけが魔法が支配するエルフホームに転移してしまった。ティンカーは、そのピッツバーグでスクラップ業を営む、18歳の天才少女。ある日、魔法の狛犬に襲われた一人のエルフを助けたことから、地球・エルフホーム・オニヒダの三世界にまたがる奇想天外な大事件に巻きこまれることに。サファイア賞受賞作。
中国が開発した異次元間転移装置ハイパーフェーズが不完全だったため、異次元への回廊が開いてしまったという、SFとファンタジーが融合した設定。異次元間転移装置の影響で、ピッツバーグだけがエルフホームに飛ばされてしまったのだが、完全に異世界に行ってしまったのではなく、月に一度は地球に戻るので、行き来が出来てしまうのだ。
ピッツバーグに住んでいる天才少女ティンカーが主人公。ある日、狛犬に襲われていたエルフを助けた事から、とんでもない事件に巻き込まれて行く。実は、地球、エルフホーム以外にもうひとつ、オニヒダという世界があって、かつては三世界が繋がっていたのだ。
普通、科学と魔法が出てくる物語は、双方が対立する概念になっているのだが、この話では魔法も科学の中に組み込まれている。エルフは妖精でなく宇宙人扱いだし、寿命が長いのは、やはりテロメアを伸ばしていたからですか……。
一応、SF文庫から出てはいるけれども、ファンタジーとも融合している分、中途半端な感じである。程度の高いラノベ的な扱いをされてしまっているなぁ。
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