適応の条件―日本的連続の思考 (講談社現代新書 300)
2008年12月18日 読書異なる文化に接した場合の〈カルチュア・ショック〉は、日本人において特に大きい。そこには、日本社会の〈タテ〉の原理による人間関係と、ウチからソトへの〈連続〉の思考が作用している。本書は、欧米・インド・東南アジアなど、ソトの場での日本人の適応と、そこに投影された〈ウチ〉意識の構造を分析し、〈強制〉と〈逃避〉という2つの顕著な傾きを指摘する。著者のゆたかなフィールド・ワークをもとに、国際化時代の日本人の適応条件を考察する本書は、ベストセラー『タテ社会の人間関係』につづく必読の好著である。
投売りコーナーで漁った中に混じっていた一冊。講談社現代新書の300番で判ると思うが、かなり古い。定価230円と書いてあって驚くが、古いのに絶版じゃなくて、未だに現役書籍として売られているので、もっと驚く。(230円は当時の価格なので、今から密林とかで買うと、税込み735円します。)
35年以上経過して、当時とは世界を取り巻く環境がガラリと変わったにも関わらず、日本人の閉鎖性と身内と看做したものにだけ優しいという排他的な言動はあまり変わってないね……。諸外国の人々が、自分が与えた恩はまた別の誰かに返せば良いよと考えているのに対して、日本人は恩を与えたら俺に返せ! という考え方で、とてもセコくて恩着せがましい。
身内の利益は身内だけで享受するのが当然と考えており、外の人間と看做した相手に対しては徹底して冷淡。今問題になっている派遣切捨てや、数日間だけ雇用保険から外す事で派遣会社の保険受給資格者から意図的に除外しようという悪辣な外の人間叩きも、まさにこの構図。
日本人って、何て金玉の小せぇ野郎なんだ!!
ペイフォワードな考え方は、日本人には無理ですな(苦笑)。
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