桃の向こう

2008年12月21日 読書
バブルのはじけた不況の中、みんな自分を探していた。頭でっかちで不器用な来栖と金持ちのぼんぼんの多々良。正反対の二人と奇妙に繋がる煌子。3人が駆け抜けた失われた10年の愛と捻れた友情を描く傑作青春小説!

男子二人に女子一人なので三角関係物なのかと思ったら違った。前半はそれぞれの視点で物語が進むのだが、過去の回想シーンが終わると、真ん中にいたはずの女子は出てこなくなる。

バブル崩壊後の世代なのだが、一人がオーナー会社社長の息子で羽振り良すぎ。女子も雇われだとはいえ、社長令嬢。最後の一人は普通の人だが、受験は一番難しく、バブルが弾けて波にも乗れず、就職難で散々と、全く良い事が無かった世代の悲壮感が全然無いじゃないか。

バブル崩壊後もバブルの寵児継続中みたいな金持ち息子はもちろん、グダグダと頭だけでモノを考えている喪男子も好きになれない。最悪なのは、天然で八方美人になってしまっている女子である。怪しい宗教にのめり込んだりして、意外に頭悪そう。途中から退場してしまうので、どんな目に遭ったのかは不明だが。

一番貧乏な喪男ですら様々な面で恵まれすぎである。これではバブル崩壊後の貧乏クジ世代を使う意味ないじゃん……。

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