サンダーライダーに乗り、帰路を急ぐフチ。道中、アグシュひきいるオークの群れにかこまれるが、現れた北の牧童との交渉の末、追いはらうことができた。つぎに立ちよったのは、イラムスの“トラモニカの風”だった。メリーアンを救いだしたフチは、その先の目的地へとサンダーライダーを走らせる。伝説のあの男が姿を現す。フチ・ネドバルの“魔法の秋”、ここに完結。

二度もドラゴンラージャを失い、自己を喪失する事に匹敵する悲しみで完全に狂ってしまったクラドメッサ。そこに現れたジゴレイド。拒否したクラドメッサの代わりにレニがジゴレイドを選択すれば、クラドメッサを止める事が出来る。果たして、レニの決断は!?

といった部分で前巻が終わっていたのだが、最終巻を読み始めると、いきなり主人公フチがキルシオン王子の名馬サンダーライダーに乗って一人旅をしている。あそこまで盛り上げておいどうなったのかと思ったら、全て終わってしまっており、フチは黒竜アムルタットに届ける身代金を故郷まで運ぶ途中なのだった。

何が起こったのかは、過去の回想シーンで語られるのだが、全貌は明らかにされない。判るのは、キルシオン王子が殺害された事、サンダーライダーはフチに、魔法剣プリムブレードはサンソンが受け継いだ事、反逆したハルシュタイル侯爵はまだ逃げているらしい事、ウンチャイ達が侯爵を追っている事、国家のためにカールが侯爵を反逆者ではなく英雄にしようと画策している事(これは恐らく、貴族全体を敵に回すのを避けるために、侯爵はウンチャイ達に倒させて、表向きは隣国との戦争で名誉の戦死を遂げたとでもするんだろうな。)などなど。

驚いたのは、フチが伯爵になっている! 蝋燭職人からいきなり伯爵か、凄い出世だな。ずっと伝説でしかなかった最強の魔術師ハンドレイクも登場するのだが、意外な人物が本人だった。

ラストでフチの村にデミ王女に匹敵する容姿をした謎の美女リタが現れるのだが、フチと会話をして去って行く。直後、黒竜アムルタットが西の空へと消えて行った。

最後、なんだか盛り上がらなかったな。人類の未来を危惧する様な、妙な思想を入っている感じだったし。ちょっと文章はゲーム感覚でアレだけど、シリーズ通してそれなりに面白かった。

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