走れ醜男 旅立て夫婦。注目の新鋭が描く低速ロード・ノベル。これ1冊で日本縦断の気分です。夏が終わる夜明け、北方の地より、醜男はオートバイで走り出す。海沿いの道を下って、南へ――。
秋――リストラで失業した夫婦は、借りたクルマで旅に出る。国道1・2・3号線を、南へ――。

第126回芥川賞候補作「南へ下る道」収録。

「醜男きたりなば」と候補作「南へ下る道」の二編が入っているが、関連している。「醜男きたりなば」では醜男が主人公で、北海道を旅立ち、旧友が暮らしている東京を目指してバイクで南下して来る。東京には、引越しもせず、かつての狭い部屋に住み続けている旧友がいた。そして、その妻も……。

「南へ下る道」では、醜男が訪ねた旧友夫婦が主人公となる。リストラで電気店の仕事を失った男と、パン屋をリストラされた妻。妻は靴屋で働き始めるが、車を預かるという依頼が来た事で九州に行きたがり、仕事を辞めて夫婦で九州まで旅に出る。

リストラされてピンチなのに、後先考えず旅に出るなんて、楽しそうだな。

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