エンドレス・ワーカーズ―働きすぎ日本人の実像
2009年1月22日 読書残業する理由のトップは「時間外手当を稼ぐため」ではなく「業務量が多すぎる」ため。長時間働いてもストレスを感じないで仕事をする人もいる。年休消化は病欠の補填に使われることが多い―。厖大なアンケートから現代日本の勤労者の実態と本音を読み取る。
働きすぎの日本人について、長時間労働を軸に論じている。方向性は良いのだが、自分が思う数値から外れているものをデータから除外したりするのは不満である。恣意的な取捨選択をしては、正統なデータとは認められないだろう。数値がブレるのは母体数を増やす事で対処すべきだと思う。残業込み300時間以上/月なんて黒企業は山ほどあるのだから、数値が想定した範囲から飛び出していても除外しないで貰いたい。
働きすぎとは言っても、本書に出てくる数値はまだまだ甘い。きっと、ある程度優良企業とされるところからしかデータを取っていないのだと思う。長時間労働を問題とする切り口が評価できるだけに、少し残念である。
サービス残業という言葉があるが、これは自主的にやっているようなニュアンスが感じられるので、違法強制労働と名称を変更して貰いたいところである。長時間労働だけでなく、非正規雇用についても問題にしているが、正規雇用の人が給料高いのは、何でも言う事聞きますよという社畜手当て込みの値段なのだから、一概に同じ仕事をしているのに給料が違うとは言い切れないと思う。有給休暇の未消化については……。有給休暇って何ですか? それ食べたら美味しい? 黒企業しか知らないから、有給休暇取れる会社がこの世にあるのが信じられない。まあ、有給休暇に関しては単なる都市伝説だと言う事で(苦笑)。
長時間労働している人ほど転職志向というデータについては、キャリアアップのために頑張って自分を高く売ろうというのではなくて、単に「これ以上働いたら死ぬ! もう少しマシなところに転職しよう」というのが実情のような気がする。
結局、家畜人ヤプー(日本人)には、社畜になって過労死するか、無職となって餓死するかの二択しか無いんだよな。もし運良く優良企業に勤めているなら、何があっても辞めるべきではない。基本的に、転職市場には黒企業しかない。新卒で入る人は黒企業ランキングに入っている企業(検索エンジン使ったらわかります)と、日本チェーンストア業界関連は避けたほうが良い。毎日20時間労働で食事休憩1回のみ、年間で6000時間以上働かせる黒企業が混じっているから!
コメント