関西国際空港―生者のためのピラミッド(中公新書1202)
2009年3月14日 読書軟弱な海底に石を積み重ねることから始ったこの大プロジェクトは、長い歳月と一兆五千億円の巨費を要してついに開港にこぎつけたが、未完の工事、莫大な償却前赤字等難問は山積している。公害と地域経済、地方分権、民活プロジェクトの将来―ここには現代日本の政治経済問題のすべてが関わっているのである。本書は現代のピラミッド建設過程を、参加して技術者、財界人、政治家、官僚の証言を通して浮彫りにする試みである。
駄目だ、古くて画像探せなかった……。
関空プロジェクトに対する光と影、といった感じか。あんな巨大建造物をよく造ったと感心するが、やはり立地的に難がありすぎて、コストがかかりすぎである。世界の国際ハブ空港として機能するには、あまりにも小規模すぎるし、この国には本当に世界的視野を持った政治家が皆無だなぁ。オラが町の道路ほじくるよりも、国際空港を整備しろと言いたい。アジア諸国が大型空港を整備している今となっては、もはや手遅れですが。
それにしても、神戸の節穴具合と節操の無さには辟易する。立地的には優れていたのに猛反対して潰しにかかり、仕方が無いので泉南方面で地道にプロジェクトを進めていたら、旨みが分かったのか、手の平を返すように邪魔して来る。「はぁ? あんたってバカぁ?」と、アスカ・ラングレーに罵倒されたら良いと思う。結局、後から強引に新空港を造って、同じ地域に三空港並存で航空管制が大変な事になっている。
首都圏と地方で、金の配分にあまりにも差がありすぎなのもどうかと思う。公金でやりたい放題の首都圏に対して、地方は民間に負担してもらえというのでは、あまりにも身勝手ではないか。
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