<「脳がなにかと言い訳する」とは?>たとえば、ショッピングで気に入った服が二つあったとする。高価なので、どちらか一方しか買えなかったとき、後で「あのときの選択は正しかったのだ」とばかり、自分を正当化する理由を探し始める。その服の好きな点を探したり、あるいは買わなかった服の欠点を挙げたりなどして納得する。その時脳は、もっともらしい「言い訳」を探し出す。「後悔していない」、「あのときの選択は正しかった」という潜在的な意識を働かせるのだ。「後悔を嫌う」という本能があるからこそ、脳は私たちの人生を幸せなものにすることができる(ようにできている)。

脳細胞って、だんだん減っていく訳ではないらしい。毎日何万個も脳細胞が減るとかいう噂は、平均しての話であって、実際には産まれた直後に激減して、その後はさほど減ってはいないのだ。つまり、とりあえず余分に造っておいて、余分な細胞を捨てているだけなので、減っても問題は無いのだ。大人になってからも、頭ポカポカ殴ると、多少は減るかもしれないけど……。海馬と呼ばれる部分は、使えば増えていくらしい。頑張って鍛えましょう。

記憶は消滅してしまう事もあるらしい。情報を取り込んだ後、記憶遺伝子が働いて記憶をインプットして初めて、記憶は頭に残るのだが、それを取り出すと頭にある保管場所からは消えてしまい、上書きされて再度記憶されるのだ。よって、中途半端に思い出したままで上書きされないと、そのデータは消滅してしまうのだ。勉強した時に、中途半端な復習をするのは有害なのであった。

人間に自由意志が無いだろうという話には驚く! ボタンが目の前にあった場合、それを押そうと思って脳が働き実際に押すのではないく、まず脳が働き、それによって押そうと思い始め、ボタンを押すのだ。という訳で、意思より先に脳が動いているのであるから、それは単なる科学的な反応にすぎないのだ。より単純な生物だと、それが顕著に現れる。ボタンを押そうと思って押すのは自然な反応だが、それを思いとどまる事は出来る。よって、人間に与えられているのは自由意志ではなくて自由拒否なのだ。

全ては脳内物質や伝達回路の仕組みによって構成された科学的な反応の結果であって、我々に自由意志など存在しないのだ。きっと、ラプラスの魔ならその事を正確に理解している筈だ。

コメント

kaj
2009年3月20日9:09

既読でしたらご免なさいm(__)m

勿論、フィクションですが、
山田正紀の「神狩り」と「神狩りII」で、その辺りの面白い考察が楽しめます♪

りーすりんぐ
2009年3月22日2:12

情報ありがとうございます。山田正紀は手付かずでしたが、図書館に蔵書があるみたいなので、今度借りてみます。

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