東京借景

2009年4月20日 読書
「十年以内にこのクラスの中で必ず一人死ぬ」――真面目一徹な先生が、僕たちに残した印象的な言葉。そして十数年後。高田馬場の路上で、私はぺらぺらのTシャツを着たうだつのあがらない先生に再会することに。文藝賞受賞第一作!

「野ブタ」な人と同じく、この人も一発屋で終わるとばかり思っていたので、二作目が出てきて驚いた。内容としては一作目より向上した感じはするけれども、依然としてどうでもよい日常を描いた、糞つまらない物語である事は変わらない。しかも、唐突に終わってしまい、物語から放り出されるので、「だから何?」と言いたくなるような徒労感だけが後に残される。

文章も、ダラダラとやたら長く、とても読みづらい。何で最近の純文学系統作品は、伸びた麺類のように長い文章が多いのか。こんな文を小学生や素人が書けば悪文だと批判されるに違いない。作家だと書かせる人も読む人も何となく許してしまうのは何故?

表題作の「東京借景」は、酔っ払った駄目教師と元生徒が絡む夜の東京。何かが起こる訳でもなく、単調でつまらない日常のまま、唐突に途切れる。「さようなら風景よ、サヨウナラ」は、禿げ男に無理やり子守役をさせられてしまった男と、お子様の日常を描いているが、これまた「だから何?」と言いたくなる終わり方。

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