彼女は帰星子女 3
2009年8月17日 このライトノベルがすごい?異星種族トリオンの血を引く“地球系宇宙人”の美少女・絹が芹沢家にやってきて早半年。水害で倒壊してしまった芹沢家を出た望、時子、絹の三人は、新しい家が建つまでの間、賃貸マンションで不自由ながらにぎやかに暮らしていた。そんな時、同級生の穂高がついに望に告白することを決意し、望と絹の間に微妙な雰囲気が…。一方、トリオンからのVIPである絹の護衛に就く情報局の星子のもとに、ある情報がもたらされた。ロシアで反トリオン過激派によるテロが勃発、犯人グループの次の標的が、日本だというのだ!青春SFシリーズ、風雲急を告げる第3巻。
ロシアで反トリオン過激派によるテロが勃発、絹の周囲もキナ臭くなってくる。帰星子女の絹だが、単なる留学生みたいな感じではない。実際に移民が受け入れられるか否かの試験例であり、地球と宇宙人双方の思惑が絡む政治の道具でもある。
よって普通の女の子ではなく、超VIP待遇の最重要人物な訳だが、一般人としての暮らしをしてもらうため、表立っての警護は行われていない。目立たないところで情報局が監視の目を光らせているのだが、実働部隊の指揮官が小さい女の子にしか見えないという設定は!? 見た目が成長していない理由が非常に気になるのだが、作中では一切語られない。何で実年齢と外見が二十歳近く離れてるの?
ロシアは、広大な土地の一部を割譲して移民を受け入れようと画策したため、「湿った大地の女神」というテログループを産んでしまったのだが、各国に分かれて移民するより、南極でも割譲したほうが良いのでは!?
後半、事件が起こるのだが、何という自作自演劇……。話が大きく膨らんで行くのかと思いきや、基本はボーイ・ミーツ・ガールなままなんだね。ヘタレ主人公が少しずつ成長して行くのが微笑ましい。
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