海峡を目の前にする街に続く旧家・桜井家の梅代は、出戻ってきた娘美佐子と、幼稚園児の孫娘の三人で暮している。古びた屋敷の裏にある在日朝鮮人の教会に、梅代とその母はある憎悪を抱え、烈しく嫌ってきた――。注目の新鋭が圧倒的な筆致で描く芥川賞候補作。

第138回芥川賞候補作。

芥川賞候補になった表題作は、在日朝鮮人差別を描いているらしいが、非常に読み難い文章で、しかも面白くない。芥川賞臭はプンプン漂うけど、会話文の後に地の文が来ず、そのまま投げまくりになっているのが、稚拙なラノベ作家がやっているのと同じ手法で気になる。純文学作家がやれば許されるのに、ラノベ作家だと駄目扱いされるのはどうよ? やってる事、同じですが……。

「蛹」は、カブトムシの幼虫が主人公で、ひたすら暗くて気持ち悪い。読むと元気を吸い取られて病気になりそうな不健康さが(笑)。とりあえず、読点をもっと使って欲しい。何で芥川賞系統の作家は、ダラダラと一文が長いものを書きたがるのか謎。一文を長くしたら格好良いという風潮でもあるのだろうか。

これをテキストにして外国人に日本語を教えたら、修飾語が何処にかかるのか、文の構造がどうなっているのか理解出来ずに挫折しそうだよなぁ。小学生がこんな文章を作文で書いたら、悪文扱いされるだろうに、純文学系統だと何故か許されるのが今世紀最大のミステリー!

「不意の償い」は、親の目を盗んでエッチしている同じ時刻に、二人の親がスーパーの火災で焼死していたというお話。その事が心の傷になったか、結婚して子供が産まれる頃になっても、男のほうがキチガイ一歩手前状態で、とっても気持ち悪い。物語としては、三作中で一番読める感じにはなっているけど、ひたすら暗くて狂気ばかり。まるで、不思議な踊りでMP吸い取られた後のような気分。

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