恋愛じゃなく、友情じゃなく、仕事仲間。彼らがいつも、そばにいた。弱小デザイン事務所・凹組クロニクル。キュートでコミカル、ちょっと切ない、オシゴト系長編小説。
たった三人の弱小デザイン事務所の若き女性。描いたキャラクターが遊園地に採用される事になるが、すんなりとはいかない。おじさん二人とともに事務所を作り、今は独立して事務所を経営する美人社長の引き抜き工作が始まり、とりあえずは出向という形で保留する主人公。
途中から過去パートが混ぜられるようになり、こちらは事務所のおじさんが若い頃の視点で進む。視点変更があるので慣れるまで読みにくい。三人組の出会いから事務所設立、袂を分かつまでの経緯が明らかとなる。
外野には嫌な奴らもいるけれども、中心となる登場人物に悪党がいないので、心地良く読み進められる。みんな人生楽しんで、仕事も楽しんでいるのが羨ましい。
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