新耳袋―現代百物語 第4夜
2009年10月16日 読書ある日、何の気なしに足を踏み入れた山中。奇妙な案内に導かれ、山頂に辿り着いた学生たちは、世にも奇妙な光景を目にする。鬱蒼とした木立の向こうに真っ赤な屋根。こんなところに建物が?人が住むような家にはみえない。大きく長い建物。「こんな山の上に、何やろか?」興味をひかれた一行は、ふらふらとその建物に向かって歩き出したが…。現代の怪異現象の中でも、群を抜いて不気味な“山の牧場”編に未公開エピソードを加筆。
なんだか幽霊ネタが減ってきて、狐か狸に化かされたり、妖怪系統の話が増えてきた。ちょっと、恐怖成分が足りない。何だか分らない妙な話が多いのだが、オチが無いのでモヤモヤ感が残る。
後半のメン・イン・ブラックみたいなUFOネタが力作。かなりの話数を割いているのだが、地元民すら知らない、山中にある謎の牧場とか、結構気味が悪いよね。謎を暴こうとした人間が行方不明になっているのは本当なのか? このネタで佐藤友哉あたりが書いたら、相当気色悪いノワール小説が出来上がりそうな気がする。
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